結論
二重生活期間中は、原則として「実際に寝泊まりする仮住まい先」を郵便物・宅配便の受取先にします。
新居には、引渡し前から荷物を送らないようにしましょう。工事中は郵便受けがなく、職人や工事車両が出入りするため、紛失・誤配・破損の危険があります。
郵便物と宅配便では転送の仕組みが異なるため、次のように分けて対応します。
- 日本郵便:転居届を提出する
- 銀行・保険・行政:差出人へ直接住所変更を届ける
- 宅配便・通販:注文ごとに配送先を変更する
- 新居用家具・家電:住宅会社と搬入可能日を確認する
まず3つの住所を整理する
建替え中は、次の住所が同時に登場します。
| 住所 | 主な用途 |
|---|---|
| 旧宅の住所 | 解体前までの登録住所 |
| 仮住まいの住所 | 工事期間中の郵便・荷物の受取先 |
| 新居の住所 | 引渡し後の正式な生活住所 |
同じ敷地への建替えでも、玄関位置の変更などによって住居番号が変わることがあります。新居の正式住所が決まるまでは、通販や家具配送先に旧住所を入力しないようにしましょう。
郵便局へ転居届を提出する
日本郵便の転居届を提出すると、旧住所あての郵便物等を新住所へ1年間無料で転送してもらえます。
手続き方法は次の3つです。
- 郵便局窓口
- 転居届用紙のポスト投函
- Web・郵便局アプリの「e転居」
登録には3~7営業日かかるため、仮住まいへの引越し予定日の1~2週間前には手続きしておきましょう。日本郵便「転居・転送サービス」
注意点は、転送期間が「転送開始希望日から」ではなく、転居届を提出した日から1年間であることです。
「転送不要」の郵便物は届きません
郵便局へ転居届を出しても、封筒に「転送不要」と記載された郵便物は転送されません。日本郵便「転居届で転送されない郵便物」
転送不要で送られる可能性があるものには、次のような重要書類があります。
- 銀行・証券会社の書類
- キャッシュカード・クレジットカード
- 保険会社の重要書類
- 行政機関からの一部書類
- 本人限定受取郵便
- ローン関係書類
これらは郵便転送だけに頼らず、金融機関・保険会社などへ直接住所変更を届け出ましょう。
宅配便は郵便局の転居届で転送されません
日本郵便へ転居届を出しても、ヤマト運輸や佐川急便などの宅配便には適用されません。
通販サイト、定期購入、ふるさと納税などは、登録住所を個別に変更します。
特に変更を忘れやすいもの
- Amazon・楽天市場などの通販サイト
- 食品・飲料の定期便
- 薬や介護用品の配送
- 新聞・通信販売
- ペットフード
- ウォーターサーバー
- 生協・宅配食
- ふるさと納税の返礼品
- 家族が送るお中元・お歳暮
注文時の「既定の住所」に旧宅が残っていると、誤って工事現場へ送られることがあります。旧住所を削除するか、「使用禁止・解体中」と分かる名称に変更しましょう。
宅配便の転送は有料になることがあります
ヤマト運輸は、旧住所から新住所へ自動転送するサービスの新規受付を終了しています。発送後の住所変更は、送り状記載の住所から変更先までの運賃が着払いになる場合があります。ヤマト運輸「発送済み荷物の住所変更」
佐川急便も、転送できる荷物について、変更先までの運賃が発生する場合があります。佐川急便「よくあるご質問」
宅配便は「後から転送」ではなく、発送前に正しい配送先へ変更するのが基本です。
二重生活中の受取方法
仮住まいと新居を行き来する期間は、受取先を一つに決めるのが安全です。
仮住まいで受け取るもの
- 日常の郵便物
- 食品・日用品
- 薬・介護用品
- ペット用品
- 通販商品
- 冷蔵・冷凍品
- 本人確認が必要な書類
新居へ直接送ってよいもの
- 新居用の大型家具
- 冷蔵庫・洗濯機などの家電
- カーテン・照明器具
- 住宅設備関連品
ただし、住宅会社から「搬入可能」と書面やメールで確認できた後に限定します。引渡し前は、玄関の施錠、床の養生、受取責任、搬入時の傷の責任が曖昧になるためです。
新居へ戻る際は、もう一度転居届を出す
新居へ戻る際には、仮住まい住所から新居住所への転居届を改めて提出します。
おすすめの流れは次のとおりです。
- 新居の正式住所を確認する
- 引渡日と引越し日を決める
- 引越しの1~2週間前に郵便局へ転居届を出す
- 銀行・保険・行政などの住所を直接変更する
- 通販サイトの既定住所を新居へ変更する
- 仮住まいの郵便受けに郵便物が残っていないか確認する
旧宅から仮住まい、仮住まいから新居と転送手続きを重ねると、郵便到着が遅れる可能性があります。重要な差出人には新居住所を直接届け出ましょう。
家族によって住所が異なる場合
夫婦の一方が先に新居へ戻り、もう一方が仮住まいに残る場合は、誰の郵便物をどこへ転送するか明確にします。
郵便局の転居届には、実際に移動する人を正確に記載してください。世帯全員を転送すると、仮住まいに残る家族の郵便物まで移動する可能性があります。
荷物を3つに分けると管理しやすい
建替え前の荷物は、次の3分類がおすすめです。
仮住まいへ持っていく
- 着替え・日用品
- 薬・健康保険関係書類
- 通帳・印鑑・重要書類
- 最低限の家具・家電
- 介護用品・ペット用品
トランクルームへ預ける
- 季節外の衣類
- 使用頻度の低い家具
- 本・食器
- 新居で使う予定の荷物
処分・譲渡する
- 新居に入らない家具
- 長期間使用していない物
- 古い家電
- 修理が必要な物
現金、通帳、権利証、実印、貴金属、薬などは、引越し業者やトランクルームへ預けず、自分で管理しましょう。
シニア世帯で特に注意する郵便物
- 年金関係
- 介護保険関係
- 健康保険・後期高齢者医療
- 病院の予約・検査結果
- 税金・固定資産税
- 住宅ローン
- 火災・生命保険
- マイナンバー関係
- 薬の定期配送
ケアマネジャー、訪問介護、訪問看護、配食事業者にも、仮住まい期間と新居へ戻る日を伝えてください。
まとめ
二重生活期間中は、郵便物と日常の宅配便を仮住まい先で受け取り、新居への配送は住宅会社が搬入を認めた家具・家電に限定するのが安全です。
郵便局の転居届は便利ですが、転送不要郵便や宅配便には対応できません。銀行・保険・行政・通販サイトは個別に住所を変更し、新居へ戻る際には仮住まいから新居への転居届を再度提出しましょう。








