A.いいえ。ベタ基礎はシロアリの侵入を抑える有効な構造ですが、被害を完全に防げるわけではありません。
シロアリはコンクリートそのものを食べませんが、ひび割れ、基礎の打継ぎ部、配管まわりの小さな隙間などを通って建物内へ侵入することがあります。
そのため、宮崎で長く安心して暮らすには、ベタ基礎だけに頼らず、防蟻シートや防蟻処理、細部の施工、定期点検を組み合わせることが重要です。
ベタ基礎とは?
ベタ基礎とは、建物の床下全体を鉄筋コンクリートで覆い、底盤と立ち上がり部分で建物を支える基礎です。
| 主な特徴 | 内容 |
|---|---|
| 建物の荷重 | 底盤全体で地盤へ分散する |
| 地面からの湿気 | コンクリートで遮りやすい |
| シロアリ対策 | 地中からの侵入を抑えやすい |
| 床下環境 | 防湿性を確保しやすい |
| 注意点 | 隙間や貫通部から侵入する可能性がある |
布基礎と比べて床下の地面が広くコンクリートで覆われるため、シロアリが地中から直接床下へ上がる経路を減らせます。
国の住宅性能表示制度でも、鉄筋コンクリート造のベタ基礎で地盤を覆う方法は、有効な防蟻措置の一つとして位置づけられています。国土交通省「評価方法基準」
なぜベタ基礎でも侵入されるのですか?
コンクリートで全面を覆っても、実際の住宅には継ぎ目や配管などがあります。
シロアリは光や乾燥を避けながら、ごく小さな隙間を利用して移動します。そのため、見た目では分からないような隙間が侵入経路になる場合があります。
1.底盤と立ち上がりの打継ぎ部
一般的なベタ基礎では、底盤部分と立ち上がり部分を別々の工程で打設します。
この境目を「打継ぎ部」といい、施工状態によってはわずかな隙間ができることがあります。外からは見えにくいため、シロアリが侵入しても発見が遅れる可能性があります。
2.給排水管の貫通部分
キッチン、浴室、洗面、トイレなどの配管は、基礎の底盤や立ち上がりを貫通します。
コンクリートと配管の間に隙間があれば、そこが侵入経路になります。将来の設備交換や配管工事で新しい穴を開けた場合にも注意が必要です。
3.水抜き穴
基礎工事中の雨水を排出するため、基礎に水抜き穴を設けることがあります。
完成時に適切な防蟻処理や閉塞処理がされていないと、侵入経路になる可能性があります。
4.型枠金物などの穴
基礎をつくる際に使用した型枠固定金物の跡や、施工上できた穴が残ることがあります。
日本しろあり対策協会も、ベタ基礎は地下シロアリの侵入防止に有効である一方、型枠固定金物の跡や配管貫通部などへの防蟻措置が必要だと説明しています。日本しろあり対策協会「木造住宅の防蟻措置」
5.コンクリートのひび割れ
乾燥収縮、地盤の動き、施工状態などにより、コンクリートにひび割れが生じることがあります。
すべてのひび割れから侵入するわけではありませんが、地面から建物内部までつながっている場合は注意が必要です。
6.玄関・勝手口・土間部分
玄関や勝手口は、土を埋め戻して土間コンクリートを施工することが多く、床下から点検しにくい場所です。
基礎との接合部分、ポーチ、タイル下地などが、シロアリの隠れた侵入経路になる場合があります。
7.基礎の外側からつくられる蟻道
シロアリは土や排泄物などで「蟻道」と呼ばれるトンネルをつくり、基礎の外側を上がることがあります。
ベタ基礎の内側が守られていても、外側に木材、段ボール、植木鉢、ウッドデッキなどが接していると、そこから建物へ近づきやすくなります。
ベタ基礎と防蟻シートの役割は違います
| 対策 | 主な役割 |
|---|---|
| ベタ基礎 | 地面をコンクリートで覆い、湿気と侵入経路を減らす |
| 防蟻シート | 床下の地面を防蟻成分のあるシートで面的に守る |
| 防蟻フォーム | 配管貫通部などの隙間を埋める |
| 木部処理 | 土台・柱などの食害を抑える |
| 定期点検 | 蟻道、漏水、ひび割れなどを早期に発見する |
つまり、ベタ基礎は「防蟻対策の土台」にはなりますが、それだけで完成ではありません。
宮崎ではベタ基礎だけに頼らない方が安心です
宮崎県は温暖で湿度が高く、シロアリが活動しやすい地域です。
特にイエシロアリは大きな集団をつくり、自ら水分を運びながら床下から壁や小屋裏まで被害を広げることがあります。そのため、「床下が乾いているから絶対に大丈夫」とも限りません。
宮崎の住宅では、次の対策を組み合わせることが大切です。
- ベタ基礎で地面からの侵入経路を減らす
- 防蟻シートや土壌処理を採用する
- 配管貫通部へ専用の防蟻材を施工する
- 玄関や勝手口の土間部分も処理する
- 基礎の打継ぎ部や水抜き穴を適切に処理する
- 雨漏りや配管漏水を早期に修理する
- 床下を確認できる点検口を設ける
- 定期的に基礎外周と床下を点検する
基礎の外側も確認しましょう
シロアリ対策は床下だけではありません。入居後は、次の状態を避けることも大切です。
- 基礎に木材や段ボールを立てかける
- 薪や木製品を建物のすぐ近くに置く
- 植木鉢やプランターで基礎を隠す
- ウッドデッキの木部を地面へ直接接触させる
- 基礎まわりを土や盛土で高くする
- 外壁や基礎を植栽で覆う
- 雨漏りや水漏れを放置する
基礎の外周は、蟻道がないか目で確認できる状態にしておくと、早期発見につながります。
デザインハウス宮崎の考え方
デザインハウス宮崎では、ベタ基礎だけをシロアリ対策の根拠にせず、防蟻・防湿シート「ターミダンシート」を標準採用しています。
ターミダンシートで床下を面的に守るとともに、配管貫通部や基礎まわりなどは、施工要領に沿って専用の部材で処理します。
ターミダンシートには、次の特徴があります。
- 防蟻と防湿の両方に対応
- 防蟻成分を含んだシートで地面を覆う
- ビフェントリンを使用
- メーカーによる所定の施工・申請条件を満たすと長期保証を付けられる
- シロアリ発生時に最大1,000万円までの保証を付帯できる制度がある
デザインハウス宮崎では、所定の条件に基づく20年保証を標準としています。ただし、保証金額、対象範囲、10年時の点検、更新手続き、免責事項などは、実際の保証書で確認する必要があります。日東エルマテリアル「ターミダンシート」
住宅会社へ確認したいポイント
契約前や基礎工事中には、次の項目を確認しましょう。
- ベタ基礎以外にどのような防蟻処理をするか
- 基礎底盤と立ち上がりの打継ぎ部をどう処理するか
- 配管貫通部に専用の防蟻材を使用するか
- 水抜き穴は最終的にどう処理するか
- 玄関・勝手口・浴室まわりも処理されるか
- 防蟻工事の施工写真を保存するか
- 保証期間と保証限度額はいくらか
- 駆除費用だけでなく修復費用も対象になるか
- 定期点検や保証更新に費用がかかるか
- 配管工事や増築をした場合、保証を継続できるか
「ベタ基礎だからシロアリ対策は不要です」と説明された場合は、貫通部や打継ぎ部をどのように処理するのか、具体的に確認することをおすすめします。
まとめ
- ベタ基礎はシロアリの侵入を抑える有効な構造
- しかし、シロアリ被害を完全に防ぐものではない
- 配管貫通部、打継ぎ部、ひび割れ、水抜き穴などから侵入する可能性がある
- 玄関土間や基礎外側からの侵入にも注意が必要
- 宮崎では、ベタ基礎と防蟻処理を組み合わせることが重要
- 防蟻シートも、継ぎ目や貫通部の施工精度が重要
- 保証があっても定期点検は必要
- デザインハウス宮崎では、ターミダンシートと20年保証を標準としている
結論として、ベタ基礎はシロアリ対策の有効な第一段階ですが、それだけで完全に防げるわけではありません。宮崎では、ベタ基礎、防蟻シート、貫通部処理、定期点検を組み合わせた多重対策が安心です。








