A.まず確認したいのは「断熱等級・UA値・ηAC値・C値・一次エネルギー消費量・耐震等級」の6項目です。宮崎では、断熱性能だけでなく夏の日射、気密、台風、シロアリ対策も合わせて比較しましょう。
住宅性能には「数値が小さいほど高性能」なものと、「等級が大きいほど高性能」なものがあります。
最初に確認したい6つの数値
| 指標 | 表している性能 | 見方 |
|---|---|---|
| 断熱等性能等級 | 住宅全体の断熱水準 | 等級が大きいほど高性能 |
| UA値 | 熱の逃げやすさ | 小さいほど高性能 |
| ηAC値 | 夏の日射熱の入りやすさ | 小さいほど日射を抑えやすい |
| C値 | 住宅の隙間の多さ | 小さいほど気密性が高い |
| BEI・一次エネルギー消費量 | 設備を含めた省エネ性能 | 原則として小さいほど省エネ |
| 耐震等級 | 地震に対する構造性能 | 等級が大きいほど高性能 |
1.断熱等性能等級
断熱等性能等級は、住宅全体の断熱性能を1~7の等級で表します。
| 等級 | 一般的な位置付け |
|---|---|
| 等級4 | 現在の省エネ基準水準 |
| 等級5 | ZEH水準 |
| 等級6 | ZEH水準を上回る高断熱水準 |
| 等級7 | 現行制度上の最高水準 |
2025年4月から、原則としてすべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務付けられています。しかし、最低基準を満たしていることと、長期間快適に暮らせる高性能住宅であることは同じではありません。
デザインハウス宮崎では、宮崎の新築住宅には断熱等級6を基本的な推奨水準として考えています。
2.UA値|冬の熱の逃げやすさ
UA値は「外皮平均熱貫流率」といい、屋根・天井・壁・床・窓などから熱がどのくらい逃げるかを示します。
UA値は小さいほど、断熱性能が高いと判断できます。
例えば、同じ条件であれば、UA値0.87より0.60、0.60より0.46の住宅の方が熱を逃がしにくいと考えられます。
ただし、UA値には注意点があります。
- 設計図から計算した数値である
- 気密性能は含まれない
- 夏の日射対策はUA値だけでは分からない
- 建物の形や窓の大きさでも変わる
- 施工状態が悪ければ計算どおりにならない
UA値だけを見て住宅会社を決めるのではなく、気密・日射・施工品質も確認しましょう。
3.ηAC値|夏の日射熱の入りやすさ
ηAC値は「冷房期の平均日射熱取得率」といい、夏に窓などから日射熱がどのくらい室内へ入るかを示します。
ηAC値は小さいほど、夏の日射熱を抑えやすいと判断できます。
宮崎では、UA値と同じくらい重要な数値です。
- 西側の窓が大きい
- 軒や庇がない
- 日射遮蔽型ガラスを適切に使っていない
- 吹き抜け上部から日差しが入る
このような住宅は、UA値が良くても夏に暑くなる可能性があります。
国の省エネ性能表示でも、UA値とηAC値をそれぞれ評価し、低い方の等級を断熱性能として表示します。国土交通省「断熱性能の表示」
4.C値|住宅の隙間の多さ
C値は「相当隙間面積」といい、住宅全体にどのくらいの隙間があるかを床面積1㎡当たりで表します。
C値は小さいほど、隙間が少なく気密性が高い住宅です。
UA値との大きな違いは、C値は実際の建物で気密測定をして確認する点です。
C値が小さいと、次の効果が期待できます。
- 冷暖房した空気が逃げにくい
- 隙間風を感じにくい
- 24時間換気が計画どおり働きやすい
- 壁内へ湿気が入りにくい
- 部屋間の温度差を抑えやすい
ただし、C値には国の現行省エネ基準として一律の必須値がありません。そのため、住宅会社には次のように質問しましょう。
- 全棟で気密測定を実施するか
- いつ測定するか
- 目標値や保証値があるか
- 数値が悪かった場合に修正するか
- 測定結果を書面でもらえるか
会社全体の平均値ではなく、自分の家の実測値を確認することが重要です。
5.一次エネルギー消費量・BEI
住宅の省エネ性能は、断熱材だけでなく、冷暖房・換気・給湯・照明などの設備を含めて評価します。
BEIは、設計した住宅の一次エネルギー消費量を、基準となる住宅と比較する指標です。原則として、数値が小さいほど省エネ性能が高いことを表します。
ただし、計算上の省エネ性能と、実際の電気代は同じではありません。
実際の光熱費は次の条件で変わります。
- 家族人数
- 延床面積
- エアコンの使い方
- 設定温度
- お湯の使用量
- 太陽光発電量
- 電気料金プラン
- 在宅時間
比較するときは、BELSなどの第三者評価があるかも確認しましょう。国の省エネ性能ラベルでは、エネルギー消費性能と断熱性能が星や段階で表示されます。国土交通省「省エネ性能表示制度」
6.耐震等級
耐震等級は、地震に対する建物の構造性能を1~3で表します。
| 等級 | 性能の考え方 |
|---|---|
| 耐震等級1 | 建築基準法で求められる水準 |
| 耐震等級2 | 等級1の1.25倍の地震力に対する水準 |
| 耐震等級3 | 等級1の1.5倍の地震力に対する水準 |
耐震等級3が最高等級です。住宅性能評価・表示協会「地震などに対する強さ」
注意したいのが「耐震等級3」と「耐震等級3相当」の違いです。
「相当」は住宅会社独自の判断で使われている場合があります。比較するときは、次の点を確認しましょう。
- 正式な耐震等級3か
- 住宅性能評価を取得するか
- どの構造計算方法を使うか
- 太陽光パネルの重量を含めて計算するか
- 建物ごとに計算するか
デザインハウス宮崎では、ツーバイフォー工法による耐震等級3を標準としています。
宮崎では耐風性能も確認する
台風の多い宮崎では、耐震等級だけでなく、風への強さも確認したいところです。
- 耐風等級
- 屋根材の固定方法
- 軒の出と屋根形状
- 窓・シャッターの耐風圧性能
- 外壁や軒天の施工方法
- 太陽光パネルの設置基準
- 構造用面材と接合金物
耐風等級は住宅性能表示制度で1・2に区分され、数字が大きい方が上位です。ただし、等級だけでなく、屋根・窓・外壁を含めた総合的な台風対策が必要です。
長持ちするかを示す等級
劣化対策等級
柱・梁などの構造部分について、腐朽やシロアリなどによる劣化を軽減する対策を評価します。
- 等級1:建築基準法相当
- 等級2:2世代程度を想定した対策
- 等級3:3世代程度を想定した対策
数字が大きいほど上位ですが、実際の寿命を保証する年数ではありません。適切な点検とメンテナンスが前提です。
維持管理対策等級
給排水管などを点検・清掃・修理しやすくしているかを1~3で評価します。等級が大きいほど、維持管理への配慮が高いことを表します。
宮崎ではこれに加え、次の内容も確認してください。
- 防蟻処理の方法
- 保証期間と保証範囲
- 床下の点検方法
- 外壁内の通気層
- 防水検査
- 屋根・外壁のメンテナンス周期
窓は「ガラスの枚数」だけで比較しない
窓は住宅全体の断熱性能に大きく影響します。
確認したいのは次の項目です。
- サッシの材質
- ガラスの枚数
- Low-E膜の種類
- アルゴンガスの有無
- スペーサーの材質
- 窓全体の熱貫流率
- 日射熱取得率
- 耐風圧性能
「ペアガラス」「トリプルガラス」という名称だけでなく、サッシとガラスを合わせた窓全体の性能を確認しましょう。
数値を比較するときの注意点
同じ条件で比較する
UA値や一次エネルギー消費量は、建物の形、広さ、窓、方角などによって変わります。
会社のモデルプランの最高値ではなく、できるだけ同じ間取り・同じ大きさ・同じ建築地で比較しましょう。
標準仕様か確認する
高い数値が広告に掲載されていても、実際にはオプション仕様の場合があります。
- 標準で取得できる性能か
- 追加費用はいくらか
- 一棟ごとに計算するか
- 契約書や仕様書に記載されるか
以上を確認します。
設計値と実測値を分ける
| 数値 | 主な確認方法 |
|---|---|
| UA値 | 設計計算 |
| ηAC値 | 設計計算 |
| BEI | 設計計算 |
| 耐震等級 | 構造計算・評価 |
| C値 | 現場での気密測定 |
設計値が良くても、現場施工が悪ければ予定した性能を発揮できません。断熱・防水・構造の現場検査体制も確認しましょう。
住宅会社へ聞きたい質問
住宅会社を比較するときは、次のように質問すると分かりやすくなります。
- 標準仕様の断熱等級はいくつですか?
- 私の家のUA値とηAC値を計算しますか?
- 全棟でC値を実測しますか?
- BELSや住宅性能評価を取得できますか?
- 正式な耐震等級はいくつですか?
- 耐風性能や台風対策はどうなっていますか?
- 防蟻方法と保証内容は何ですか?
- 計算書・測定結果・評価書を引渡し時にもらえますか?
まとめ
住宅性能を比較するときに、最低限確認したいのは次の6項目です。
- 断熱等性能等級
- UA値
- ηAC値
- C値
- 一次エネルギー消費量・BEI
- 耐震等級
宮崎では、さらに耐風・防水・防湿・防蟻性能を加えて判断します。
一つの数字だけが優れている家より、断熱・気密・日射・換気・耐震・耐久性がバランスよく整い、その性能を計算書や測定結果で確認できる家を選びましょう。








