A.共働き家庭には、「帰宅後の片付け」「料理と買い物収納」「洗濯から衣類収納」の3つを短くした間取りがおすすめです。
家の中を一周できる回遊動線よりも、毎日繰り返す作業を一か所で完結させることが重要です。特に宮崎では、車からキッチンまでの買い物動線と、天候に左右されない室内干し動線を優先すると暮らしやすくなります。
共働き家庭で優先したい3大動線
| 動線 | 基本的な流れ | 目的 |
|---|---|---|
| 帰宅動線 | 玄関→収納→手洗い→LDK | 物をリビングへ持ち込まない |
| 料理動線 | 駐車場→パントリー→冷蔵庫→キッチン | 買い物収納と調理を短くする |
| 洗濯動線 | 洗濯→乾燥・室内干し→衣類収納 | 運ぶ・畳む作業を減らす |
この3つをすべて豪華にする必要はありません。家族が最も負担に感じている家事から優先します。
1.帰宅後に物が片付く動線
共働き家庭では、帰宅後にバッグ、上着、学校用品がLDKへ集まりやすくなります。
おすすめの流れは次のとおりです。
駐車場 → 玄関 → 靴・上着・バッグ収納 → 手洗い → 着替え → LDK
玄関周辺に収納したい物は、家庭によって異なります。
- 靴
- 傘
- 通勤バッグ
- 子どものランドセル
- 上着
- 帽子
- 保育園バッグ
- スポーツ用品
- ベビーカー
- 宅配の段ボール
- 防災用品
大型のシューズクロークをつくることより、帰宅した人が無理なく戻せる位置に収納することが大切です。
2.駐車場からキッチンまでを短くする
宮崎では車で食品や飲料をまとめ買いする家庭も多いため、駐車場からキッチンまでの動線が重要です。
理想的な流れは次のとおりです。
駐車場 → 玄関 → パントリー → 冷蔵庫 → キッチン
確認したいポイントは次のとおりです。
- 重い飲料を運ぶ距離
- 玄関の段差
- ドアを何枚開けるか
- 買い物袋を一時的に置く場所
- 冷蔵庫の位置
- パントリーの棚
- ゴミや資源物の置き場
勝手口を設ければ必ず便利になるわけではありません。駐車場から勝手口まで雨に濡れる、施錠が増える、キッチン収納が減る場合もあります。
3.洗濯を一か所で完結させる
共働き家庭で負担になりやすいのが、洗濯物を持って家中を移動することです。
おすすめの流れは次のとおりです。
洗濯機 → 乾燥機・室内干し → 畳む・掛ける → ファミリークローゼット
できれば、これらを近接させます。
乾燥機を中心に使う家庭
- 洗濯機と乾燥機を近づける
- 乾いた衣類を仕分けるカウンターを設ける
- 下着やタオルの収納を同じ空間に置く
- ハンガー収納を活用する
室内干しを中心にする家庭
- 家族分を干せる長さを確保する
- 人が通る場所と物干しを重ねない
- エアコン、除湿機、換気を計画する
- 干したままでも生活を妨げない
- 衣類収納まで短くする
外干しもする家庭
ランドリーから屋外物干し場へ短く出られるようにします。ただし、台風や雨の日には室内で完結できる計画が必要です。
4.洗濯物は必ず畳む必要がありますか?
すべての衣類を畳まず、ハンガーのまま収納すると家事時間を短縮できます。
例えば、次のように分けます。
- シャツ・上着:ハンガー収納
- 下着・靴下:引き出しへ仕分け
- タオル:ランドリー収納
- パジャマ・部屋着:洗面所収納
- 子ども服:ファミリークローゼット
各個室へ毎日運ぶのではなく、1階に日常着をまとめる方法もあります。
ただし、家族がどこで着替えるかを確認してから収納位置を決めましょう。
5.キッチンと洗面・ランドリーを近づける
料理の合間に洗濯をする家庭には便利な配置です。
キッチン → 洗面・ランドリー → ファミリークローゼット
ただし、直接ドアでつなぐことが正解とは限りません。
出入口を増やすと、次の問題が起こる場合があります。
- キッチン収納が減る
- 洗面所の収納壁が減る
- 調理者と家族がぶつかる
- 来客から脱衣室が見える
- 料理のにおいが洗濯物へ移る
- 室内干しの湿気がキッチンへ流れる
短い廊下を挟んで近づけるだけでも、十分便利な場合があります。
6.朝の混雑を減らす洗面動線
共働き家庭では、出勤・登校時間が重なるため、洗面台前の混雑を想定します。
- 洗面と脱衣室を分ける
- 洗面台の横に身支度スペースを設ける
- 鏡とコンセントを複数人で使えるようにする
- ドライヤーや化粧品の収納を設ける
- トイレの出入口と重ならないようにする
- 洗濯物が洗面台前を塞がないようにする
洗面台を広くするだけでなく、鏡、収納、コンセント、通路を一緒に計画します。
7.キッチン内の家族動線を分ける
家族が飲み物を取るたびに、調理中の人の後ろを通ると混雑します。
冷蔵庫や飲料収納をキッチン入口側へ配置すると、家族が調理スペースの奥まで入らずに済みます。
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- コップ
- 飲料
- おやつ
- 朝食用品
家族が自分で使う物を入口側へまとめると、家事分担もしやすくなります。
8.家事を分担しやすい間取りにする
家事動線は、1人の家事を速くするだけでなく、家族が参加しやすくすることも重要です。
- 子どもが食器を戻せる低い収納
- 家族が洗濯物を自分で取れるクローゼット
- 夫婦2人が立てるキッチン通路
- 家族別の収納ボックス
- ゴミの分別が分かりやすい場所
- 掃除道具を家族が取り出せる収納
- 学用品を子どもが自分で片付けられる場所
家族が自分で片付けられれば、家事を担当する人の負担を減らせます。
9.掃除しやすい動線と収納
掃除道具が家の端にしかないと、取りに行くこと自体が負担になります。
- 充電式掃除機を家の中央へ置く
- ロボット掃除機の基地を計画する
- 各階に小さな清掃用品収納を設ける
- 洗面所に洗剤を置く
- キッチンに清掃用品を置く
- 床へ物を置かなくて済む収納をつくる
- ドアや家具でロボット掃除機の経路を塞がない
大きな納戸一つより、使う場所の近くに収納を分散した方が家事を短縮できる場合があります。
10.ゴミ出し動線を忘れない
キッチンのゴミ箱から屋外の収集場所までを確認します。
- ゴミ箱を何種類置くか
- 一時保管場所はどこか
- においや虫を防げるか
- 勝手口が必要か
- 雨の日でも出しやすいか
- 来客から見えないか
- ゴミ袋を持ってLDKを横切らないか
宮崎の暑い時期には、生ごみのにおい対策も必要です。
回遊動線は必要ですか?
回遊動線は、家族の混雑を減らし、家事の引き返しを少なくできる場合があります。
しかし、出入口や通路が増えるため、収納や家具を置ける壁が減ります。
共働き家庭でも、家全体を一周させる必要はありません。
おすすめは、効果の高い部分だけを回遊させる方法です。
- キッチンとダイニング
- パントリーと玄関
- ランドリーと衣類収納
- 玄関と手洗い
- キッチンと水回り
「一日に何回使い、何歩短くなるか」で判断しましょう。
30坪前後でも家事動線を整えられますか?
可能です。
家事動線のために専用室を増やすのではなく、次のように機能をまとめます。
- 洗面脱衣室に室内物干しを設ける
- タオルや下着を洗面所へ収納する
- パントリーを通路型にせず壁面型にする
- 廊下を短くする
- 家事室をランドリーカウンターで代用する
- ファミリークローゼットを大きくしすぎない
- バルコニーを設けず1階で洗濯を完結させる
- 玄関収納を帰宅動線上に配置する
広い家より、家事の目的地が近い家の方が効率的です。
家事動線で後悔しやすい例
- 洗濯機は1階、物干しは2階、収納は各個室
- 室内干し場所がリビングしかない
- パントリーがキッチンから遠い
- 大型収納があるが使う場所から離れている
- 回遊動線のためキッチン収納が減った
- 冷蔵庫前で調理者と家族がぶつかる
- 洗面台と脱衣室が同じで朝に混雑する
- 玄関からキッチンまで買い物袋を運ぶ距離が長い
- ゴミ箱やゴミの一時保管場所がない
- コンセント不足で家電を毎回移動する
- ロボット掃除機の基地が見つからない
- 家事をする人だけに合った収納になっている
宮崎の共働き家庭で重視したいこと
天候に左右されない洗濯
梅雨、台風、突然の雨、花粉などがあるため、室内干しや乾燥機を使える場所を確保します。
駐車場からの短い動線
車から玄関、食品収納、冷蔵庫までを短くすると、毎日の買い物が楽になります。
洗濯物の湿気対策
ランドリールームは窓を設けるだけでは乾くとは限りません。換気、冷房除湿、除湿機、空気の循環を組み合わせます。
日射を家事空間へ入れすぎない
西側のランドリーやキッチンは夏に暑くなる場合があります。窓を必要以上に大きくせず、外側で日射を遮ります。
台風時の備蓄収納
非常食、飲料水、電池、カセットコンロなどを、取り出しやすい場所に収納します。通路へ物を置かない計画が大切です。
共働き家庭の間取りチェックリスト
- 帰宅後のバッグ、上着、学校用品をどこへ置くか
- 駐車場から冷蔵庫まで何歩か
- 買い物袋を一時的に置けるか
- 料理と洗濯を同時に進められるか
- 洗濯物を持って階段を使わないか
- 室内干し・乾燥後すぐ収納できるか
- 家族が自分で衣類を取れるか
- 朝に洗面所とトイレが混雑しないか
- 調理者と冷蔵庫を使う家族がぶつからないか
- 掃除道具を取り出しやすいか
- ゴミを無理なく分別・一時保管できるか
- 家事動線のため収納が減りすぎていないか
- 夫婦・子どもが家事へ参加しやすいか
- 家事動線の距離を図面上で確認したか
デザインハウス宮崎の考え方
デザインハウス宮崎では、共働き家庭へ一律に回遊動線や大型ランドリールームをおすすめするのではなく、実際の家事方法から間取りを組み立てます。
女性スタッフが次の内容を具体的に伺います。
- 誰が、何時に、どの家事をするか
- 洗濯物を干すか、乾燥機を使うか
- 衣類を畳むか、ハンガー収納するか
- 食品や日用品をまとめ買いするか
- 家族がどこで着替えるか
- 子どもにどの家事を任せるか
- 駐車場から玄関までの動き
- 宮崎の梅雨や台風時の家事方法
そのうえで、Panasonic・TOTO・LIXILの比較的グレードの高い標準設備、STIEBELのダクトレス第一種熱交換換気、ZEH水準の性能を生かし、家事空間の温度と湿度にも配慮します。
一人の家事を速くするだけでなく、家族全員が片付けやすく、自然に家事を分担できる動線を大切にしています。
まとめ
- 共働き家庭では帰宅・料理・洗濯の3動線を優先する
- 駐車場からパントリー・冷蔵庫までを短くする
- 洗濯から乾燥・室内干し・収納までを近づける
- 衣類はハンガー収納や家族別収納で作業を減らせる
- キッチンと水回りは直接つながなくても、近ければ便利
- 洗面と脱衣を分けると朝の混雑を減らしやすい
- 冷蔵庫を入口側へ置くと家族が家事に参加しやすい
- 掃除道具は使う場所の近くへ分散する
- 回遊動線は効果の高い部分だけに採用する
- 宮崎では室内干し、除湿、車からの買い物動線を重視する
結論として、共働き家庭におすすめなのは「家の中を回れる間取り」ではなく、「帰宅した物がその場で片付き、買い物と洗濯を最短で完了できる間取り」です。








