A.土地を探し始める前に、少なくとも「総予算・建物の大きさ・希望エリア・駐車台数・災害リスク・譲れない条件」の6項目を決めておきましょう。
土地価格だけを見て探し始めると、地盤改良・造成・水道・浄化槽などの追加費用により、家づくり全体が予算オーバーしやすくなります。
1.家づくりの総予算
最初に決めるのは、土地予算ではなく「住み始めるまでの総予算」です。
総予算には次の費用を含めます。
- 土地代
- 建物本体
- 地盤改良
- 屋外給排水
- 浄化槽
- 造成・擁壁
- 外構・駐車場
- 登記・融資・火災保険
- カーテン・照明・エアコン
- 家具・家電・引越し
- 予備費
宮崎で土地から30坪前後の住宅を建てる場合、総予算は4,300万~5,500万円程度が一つの目安です。ただし、大切なのは借入可能額ではなく、教育費や車の買替えを続けながら返済できる金額です。
2.土地に使える上限額
土地予算は、次の順番で計算します。
土地予算=家づくり総予算-建物費-付帯工事-諸費用-外構費-予備費
例えば、総予算が4,500万円の場合です。
| 費用項目 | 予算例 |
|---|---|
| 建物・標準設備 | 2,700万円 |
| 付帯工事・申請・諸費用 | 450万円 |
| 外構・家具・引越し | 250万円 |
| 予備費 | 200万円 |
| 土地関連に使える上限 | 900万円 |
この900万円には、土地代だけでなく仲介手数料、登記、造成、水道引込みなども含みます。そのため、広告価格で探す土地は700万~800万円程度に抑える必要があります。
3.建てたい家の大きさ
土地を先に買っても、希望する家が入らなければ意味がありません。
土地探し前に、おおよその建物条件を決めます。
- 平屋か2階建てか
- 2LDK・3LDK・4LDKのどれか
- 延床面積は何坪か
- 庭は必要か
- ウッドデッキを設けるか
- 駐車場は何台分か
- 太陽光発電を何kW程度載せるか
宮崎では車2台以上の家庭が多いため、建物の広さだけでなく、駐車・転回スペースまで含めて土地面積を判断します。
4.希望エリアと生活動線
「宮崎市内」「学校に近い」だけでは候補が広過ぎます。家族の毎日の動きを具体的に整理しましょう。
- 職場までの所要時間
- 保育園・学校・学童
- スーパーやドラッグストア
- 病院・小児科
- 実家までの距離
- バス停や駅
- 朝夕の渋滞
- 子どもの送迎ルート
- 将来の高校通学
- 車を運転できなくなった後の生活
女性スタッフだけで家づくりをお手伝いするデザインハウス宮崎では、地図上の距離だけでなく、買物・送迎・通勤をつなげた生活動線で土地を確認することが大切だと考えています。
5.必要な駐車台数
土地を見てから駐車場を考えると、建物が小さくなる場合があります。
最初に次の条件を決めます。
- 現在所有している車の台数
- 将来子どもが車を所有する可能性
- 来客用駐車場
- 自転車・バイク置場
- 車の買替えによる大型化
- 道路から安全に出入りできるか
- 敷地内で転回する必要があるか
一般的な駐車スペースは1台当たり約2.5m×5mですが、実際にはドアの開閉、玄関への移動、駐車のしやすさも必要です。
6.災害リスクの許容範囲
宮崎では土地を探す前に、「ハザード区域ならすべて除外するのか」「浸水深や避難条件を見て判断するのか」を家族で決めておきます。
確認するリスクは次のとおりです。
- 洪水
- 内水氾濫
- 津波
- 土砂災害
- 液状化
- 高潮
- がけ・擁壁
- 過去の道路冠水
宮崎県では洪水浸水想定区域が追加・更新されています。また、宮崎市の津波ハザードマップも2026年8月に更新されています。古い資料だけで判断せず、最新情報を確認しましょう。宮崎県「洪水浸水想定区域」、宮崎市「津波ハザードマップ」
7.絶対条件と希望条件
すべての希望を満たす土地は、なかなか見つかりません。条件を3段階に分けます。
絶対に必要
- 総予算内
- 希望する家が建てられる
- 通勤可能
- 駐車場2台以上
- 一定以上の災害安全性
できれば欲しい
- 南向き
- 学校まで徒歩圏
- 庭が取れる
- 買物に便利
- 角地
なくてもよい
- 完全な整形地
- 60坪以上
- 幅の広い南道路
- 人気分譲地
- 大きな庭
優先順位を決めておけば、価格が安いという理由だけで判断したり、反対に小さな欠点だけで良い土地を逃したりすることを防げます。
8.いつまでに入居したいか
土地探しから入居までは、一般的に1年~1年半程度を見ておきます。
- 土地探し:3~6か月以上
- 土地契約・融資手続き:1~2か月
- 設計・確認申請:2~4か月
- 建築工事:4~6か月
- 外構・引越し:1か月前後
農地転用、市街化調整区域、造成、擁壁工事がある土地は、さらに期間が必要です。入学や賃貸更新に合わせる場合は、逆算して動き始めましょう。
土地探し前の確認表
土地情報を見る前に、次の項目を1枚にまとめます。
| 項目 | 家族で決める内容 |
|---|---|
| 総予算 | 上限はいくらか |
| 土地関連予算 | 諸費用込みでいくらか |
| 建物 | 平屋・2階建て、坪数、部屋数 |
| エリア | 第1~第3希望 |
| 通勤・通学 | 許容できる時間 |
| 駐車場 | 現在と将来の台数 |
| 災害 | 許容できないリスク |
| 優先順位 | 絶対条件と希望条件 |
| 入居時期 | 何年何月までか |
| 手元資金 | 完成後いくら残すか |
結論:宮崎で土地探しを始める前には、総予算から建物・諸費用・予備費を差し引き、土地関連費の上限を決めましょう。そのうえで建物の大きさ、駐車台数、生活動線、災害リスク、条件の優先順位を整理すると、土地を買った後の予算オーバーを防げます。








