A.ZEH住宅とは、高い断熱性能と省エネ設備で使用エネルギーを減らし、太陽光発電などでエネルギーをつくることで、年間の一次エネルギー収支を実質ゼロ以下にすることを目指した住宅です。
ZEHは「ゼッチ」と読み、正式には「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」といいます。SII「ZEHとは」
ZEHをつくる3つの要素
| 要素 | 住宅で行うこと |
|---|---|
| 断熱 | 屋根・壁・床・窓の性能を高める |
| 省エネ | 高効率な冷暖房・給湯・換気・照明を使う |
| 創エネ | 太陽光発電などで電気をつくる |
1.断熱
外気温の影響を受けにくくして、少ない冷暖房エネルギーで室温を保ちます。
宮崎市など4~7地域における従来のZEH基準では、UA値0.60以下が基本です。これは断熱等性能等級5相当です。
2.省エネ
太陽光発電を除いた状態で、基準となる住宅より一次エネルギー消費量を20%以上削減します。
主な対象設備は次のとおりです。
- 冷暖房
- 24時間換気
- 給湯
- 照明
3.創エネ
太陽光発電などでエネルギーをつくり、省エネ後に残った一次エネルギー消費量を年間で100%以上削減します。
ZEH水準住宅とZEH住宅は違います
混同されやすいのが「ZEH水準住宅」と「ZEH住宅」です。
| 比較項目 | ZEH水準住宅 | ZEH住宅 |
|---|---|---|
| 断熱性能 | 等級5相当 | 等級5相当以上 |
| 省エネ設備 | 必要 | 必要 |
| 太陽光発電 | 必須ではない | 原則必要 |
| 年間エネルギー収支 | ゼロでなくてもよい | 実質ゼロ以下を目指す |
| 主な位置づけ | 省エネ性能の水準 | 断熱・省エネ・創エネを満たす住宅 |
つまり、ZEH水準の断熱性能があるだけでは、正式なZEH住宅とは限りません。
ZEHなら電気代が0円になりますか?
ZEHでも、電気代が必ず0円になるわけではありません。
ZEHは、一定の計算条件による年間の「一次エネルギー収支」を評価する制度です。実際の電気料金は、次の条件によって変わります。
- 家電や調理機器の使用量
- 家族の人数と在宅時間
- 冷暖房の設定温度
- 太陽光発電の容量
- 昼間に電気を使う割合
- 売電価格と買電単価
- 天候や屋根の方角
- 蓄電池の有無
夜間や雨天時には電力会社から電気を購入するため、光熱費が完全にゼロになるとは限りません。
蓄電池は必要ですか?
一般的なZEHの基本要件として、蓄電池が必須とは限りません。
蓄電池があれば、昼間につくった電気を夜に使ったり、停電時の非常用電源として利用したりできます。ただし、設置費用や交換時期も考える必要があります。
まずは住宅の断熱・省エネ性能を整え、そのうえで家族の電気使用状況や停電対策に合わせて検討します。
宮崎はZEHに向いていますか?
宮崎は比較的日照条件に恵まれているため、太陽光発電を活用しやすい地域です。その一方で、夏の冷房期間が長いため、太陽光を載せるだけでなく、冷房負荷を抑える設計が重要です。
宮崎のZEHでは、次の対策を組み合わせます。
- 屋根・天井の断熱を確保する
- 樹脂サッシなど高性能窓を採用する
- 東西面に遮熱型Low-Eガラスを使う
- 深い軒で南側の夏の日射を遮る
- 西側の窓を必要以上に大きくしない
- 気密測定でC値を確認する
- 第一種換気と除湿を計画する
- 台風に配慮して太陽光パネルを固定する
ZEHのメリット
- 冷暖房費を抑えやすい
- 室温を安定させやすい
- 部屋ごとの温度差を軽減しやすい
- 太陽光発電の電気を自宅で使える
- 停電時に電気を確保できる場合がある
- 住宅ローン控除や補助制度で有利になる場合がある
- 将来の省エネ基準に対応しやすい
ただし、補助金や税制の条件は年度によって変わるため、契約前に最新制度を確認する必要があります。
ZEHの注意点
- 太陽光発電の初期費用がかかる
- パワーコンディショナーなどの交換費用が発生する
- 屋根の形や方角によって発電量が変わる
- 木や隣家の影で発電量が減る
- ZEH計算と実際の電気代は一致しない
- UA値や設備性能だけでなく施工品質も重要
- 太陽光を載せても断熱性能が低ければ快適とは限らない
デザインハウス宮崎の考え方
デザインハウス宮崎では、ZEH水準の住宅性能を標準仕様としています。
しかし、最低限のZEH水準を満たすだけでなく、宮崎での快適性と将来性を考え、断熱等級6もおすすめしています。
- 2×4工法
- 高性能グラスウール「アクリアα」
- ZEH水準の断熱・省エネ性能
- 第一種換気
- 深い軒による日射遮蔽
- 冬の日射取得
- 耐震等級3
- 宮崎の台風を考慮した設計
実際に「ZEH」として認定・表示するには、住宅ごとの省エネ計算、太陽光発電容量、BELSなどの確認が必要です。
今後はGX ZEHへ
従来のZEHに加え、より高い断熱・省エネ性能などを求める「GX ZEH」が新たに定義され、2027年4月からの運用開始が予定されています。補助制度や認定要件は移行する可能性があるため、建築時点の最新情報を確認しましょう。経済産業省「GX ZEHを定義」
まとめ
- ZEHは「断熱+省エネ+創エネ」の住宅
- 宮崎市の従来ZEH基準はUA値0.60以下が基本
- 設備で一次エネルギー消費量を20%以上削減する
- 太陽光発電を含め、年間収支を100%以上削減する
- ZEH水準住宅には太陽光発電が必須とは限らない
- ZEHでも電気代が必ず0円になるわけではない
- 宮崎では夏の日射遮蔽と台風対策が重要
- 長く暮らすなら断熱等級6も検討する
結論として、ZEH住宅は太陽光発電を載せた家ではなく、最初に住宅の断熱性能と省エネ性能を高め、そのうえで必要なエネルギーを太陽光発電などで補う住宅です。








