A. リフォームであれば、庭や外構の多くを残せる可能性があります。建替えの場合も、必ずすべて撤去するわけではありません。
ただし、建替えでは解体重機や工事車両の通路、足場、資材置場を確保する必要があります。そのため、建物に近い植木・塀・門柱・カーポートなどは、一時撤去や移設が必要になることがあります。
大切なのは、契約前に「残したいもの」を決め、解体・建築・外構の各業者で共有することです。
リフォームならどこまで残せますか?
建物の骨組みや配置を大きく変えないリフォームでは、次のものは比較的残しやすい傾向があります。
- 建物から離れた庭木
- 門柱・門扉
- 境界ブロックやフェンス
- 駐車場の土間コンクリート
- 庭石・灯籠
- ウッドデッキ
- 物置
- カーポート
- アプローチ
- 生け垣
ただし、外壁・屋根工事では足場が必要です。足場を設置する位置にある植木、ウッドデッキ、テラス屋根などは、部分的に撤去または移設する可能性があります。
また、給排水管の更新や基礎補強を行う場合は、庭や駐車場を掘削することがあります。
建替えでも残せるものがあります
建替えだからといって、庭や外構をすべて壊す必要はありません。
| 庭・外構 | 建替え時の対応 |
|---|---|
| 建物から離れた庭木 | 保護して残せる可能性が高い |
| 思い出のある樹木 | 現位置で保存、または一時移植 |
| 庭石・灯籠 | 一時保管して新しい庭で再利用 |
| 門柱・門扉 | 工事車両が通れれば保存可能 |
| 境界ブロック | 安全性・越境・高さに問題がなければ保存を検討 |
| フェンス | 工事動線に支障がなければ保存可能 |
| 駐車場コンクリート | 配管や重機通路と重ならなければ残せる場合がある |
| カーポート | 工事車両の進入を妨げる場合は一時撤去 |
| 物置 | 移設または一時保管を検討 |
| 井戸 | 位置・水質・構造を確認して利用を検討 |
新しい家の配置を今の建物と大きく変えなければ、庭を残しやすくなります。一方、平屋にして建築面積を広げる場合は、既存の庭や外構と干渉しやすくなります。
建替え時に撤去が必要になりやすいもの
次のものは、工事上または安全上の理由から撤去・移設が必要になることがあります。
- 建物に接しているウッドデッキやテラス
- 解体重機の進入口にある門柱・門扉
- 足場の設置位置にある植木
- 新しい基礎に重なる樹木や庭石
- 給排水管の工事範囲にある土間コンクリート
- 古く傾いたブロック塀
- 隣地へ越境している塀や樹木
- 現在の構造・安全基準に合わない擁壁
- 台風時の安全性に問題があるカーポートや物置
「まだ使える」ことと「新しい家でも安全に使える」ことは別です。特に擁壁、ブロック塀、門柱は、見た目だけでなく基礎や鉄筋の状態を確認します。
思い出のある庭木を残す方法
庭木は、工事前に次の3つの方法から選びます。
1.現在の場所で残す
新しい建物、足場、重機の通路と干渉しなければ、現位置で保存できます。
ただし、幹だけでなく根の範囲も保護する必要があります。根元付近を重機が通ったり、土や資材を積んだりすると、工事後に枯れることがあります。
2.敷地内で移植する
新しい建物に重なる場合は、敷地の別の場所へ移します。樹種、樹齢、大きさ、季節によって、移植の難しさや費用が変わります。
3.一時的に別の場所へ移す
工事期間中、造園業者の管理場所などで仮植えし、完成後に戻す方法です。ただし、大木は費用が高く、必ず根付くとは限りません。
移植を希望する場合は、建物の解体直前ではなく、設計初期から造園業者へ相談しましょう。
古いブロック塀は残しても大丈夫ですか?
残せる場合もありますが、安全確認が必要です。
- 傾きや大きなひび割れがないか
- 高さや厚さに問題がないか
- 控え壁が必要な位置に設けられているか
- 基礎や鉄筋が入っているか
- 道路や隣地へ越境していないか
- 解体工事の振動に耐えられるか
建物だけ新しくなっても、古い塀が地震や台風で倒れる危険が残っては安心できません。宮崎では地震に加えて台風の強風もあるため、フェンス・門扉・カーポートの固定状態も確認します。
庭や外構を残すと工事費は安くなりますか?
必ずしも安くなるとは限りません。
既存外構を再利用すれば新設費用を抑えられますが、傷つけないために解体を手作業で進めたり、養生や小型重機が必要になったりすると、建物工事費が上がる場合があります。
| 残すことで減る費用 | 追加になる可能性がある費用 |
|---|---|
| 新しい植栽・庭石の購入 | 庭木・外構の養生 |
| 門柱・フェンスの新設 | 手作業による解体 |
| 土間コンクリートの施工 | 小型重機の使用 |
| 庭の造成 | 庭木の移植・一時保管 |
| カーポートの新設 | 一時撤去・再設置 |
「全部撤去する案」と「残す案」の両方で見積もりを取り、費用差を確認しましょう。
工事前に作りたい「保存計画図」
庭や外構を残したい場合は、配置図に色分けして記載してもらうと安心です。
- 必ず残すもの
- できれば残すもの
- 移設して再利用するもの
- 撤去するもの
- 工事中だけ一時撤去するもの
さらに、次の内容も図面に入れます。
- 解体重機の進入経路
- 工事車両の駐車場所
- 足場を設置する範囲
- 資材と廃材の置場
- 給排水管を埋設する位置
- 保存樹木の根を保護する範囲
- 工事中に破損した場合の責任と補償
口頭で「この木は残してください」と伝えるだけでは、解体業者や職人さん全員に情報が届かないことがあります。工事請負契約書、解体見積書、配置図に明記することが重要です。
リフォームと建替えの比較
| 比較項目 | リフォーム | 建替え |
|---|---|---|
| 庭を残しやすいか | 比較的残しやすい | 配置・工事動線による |
| 外構を残しやすいか | 足場と配管工事次第 | 重機の進入口確保が必要 |
| 思い出の樹木 | 現位置保存しやすい | 保存・移植を計画できる |
| 建物の配置 | 原則変わらない | 庭を生かして調整可能 |
| 破損リスク | 比較的小さい | 解体・基礎工事中に高くなる |
| 外構の安全確認 | 必要 | 新居との適合を含めて必要 |
まとめ
リフォームなら庭や外構を残しやすく、建替えでもすべて撤去する必要はありません。
ただし、建替えでは解体重機、足場、資材置場、配管工事のため、部分的な撤去や移設が必要になります。特に平屋へ建替える場合は建築面積が広がりやすいため、庭を残せる範囲を早い段階で確認しましょう。
大切な庭木や門柱、庭石などがある場合は、間取りを決めてから相談するのではなく、最初の敷地調査の段階で「残したいもの」を図面に記録することが一番のポイントです。








