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Q121. 宮崎でコストダウンすべき項目と、残すべき項目は?

結論:「あとから変えられるもの」は削ってもよい。「あとから直しにくいもの」は残す

宮崎で新築・建て替えの予算を抑えるとき、何でも均等に削るのはおすすめしません。

基本的な考え方はシンプルです。

コストダウンしやすいもの

広さ・形・設備のグレード・造作・装飾

できるだけ残したいもの

耐震・断熱・気密・窓・防水・構造・劣化対策

2025年4月以降は原則すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務化されていますが、これはあくまで「最低限クリアすべき基準」です。予算調整のために住宅性能を最低限まで落とせばよい、とは限りません。


① 一番コストダウンしやすいのは「家の大きさ」

これはかなり効果があります。

例えば、

35坪 → 30坪

にできれば、単純に床面積だけでなく、

基礎、屋根、外壁、床、壁、照明、エアコン、将来のメンテナンス

まで減らせます。

50代・60代の建て替えなら特に、

「今まで35坪だったから、次も35坪」

と考える必要はありません。

子どもが独立したご夫婦なら、24~28坪程度のコンパクトな平屋・1階完結型でも、間取り次第では十分暮らせます。

「性能を落として35坪」より、

「30坪にして性能を残す」

という考え方を私はおすすめします。


② 廊下を減らす

これもかなり有効です。

例えば30坪の住宅で3坪が廊下なら、

約10%が「移動するだけの場所」

です。

LDKを中心に、

玄関→LDK
LDK→寝室
LDK→洗面・浴室

とコンパクトにつなげれば、廊下面積を減らせます。

シニア住宅なら移動距離も短くなるので、コストダウンと老後の暮らしやすさを両立できます。


③ 水回りをまとめる

キッチン、洗面、浴室、トイレをバラバラに配置すると、給排水配管が長くなります。

できるだけ水回りを近づければ、

配管工事費

だけでなく、将来のメンテナンスもしやすくなります。

特に平屋なら、

「家事動線を短くする=配管も短くする」

という設計がしやすいです。


④ 建物の形をシンプルにする

凹凸の多い家より、

四角に近いシンプルな家

の方がコストを抑えやすくなります。

凹凸が増えると、

基礎、外壁、屋根、防水部分

などが増えるからです。

これは単なる建築費だけの話ではなく、将来の外壁・屋根メンテナンスにも影響します。


⑤ 設備のグレードは削りやすい

キッチンが、

80万円 → 150万円

になっても、料理の味が2倍良くなるわけではありません(笑)。

浴室やトイレも同じです。

削りやすいのは、

高級キッチン

高級ユニットバス

タンクレストイレ

海外製食洗機

過剰なオプション設備

など。

標準的なグレードでも、十分使いやすい商品はあります。

設備は10~20年後に交換する可能性があります。

「交換するものに最初からお金をかけすぎない」

という考え方も大切です。


⑥ 造作収納・造作家具を減らす

造作テレビボード、

造作本棚、

造作洗面台、

大型ファミリークローゼット、

パントリー、

シューズクローク……

SNSでは魅力的に見えますが、本当に全部必要でしょうか。

収納は、

「収納率」ではなく「持っている物の量」

から考えます。

市販家具で対応できるものは、後から追加できます。


⑦ 窓の「数」は減らしても、窓の「性能」は落としすぎない

ここは重要です。

予算調整で、

「窓を安いものにしましょう」

とするより、

不要な窓を減らして、必要な窓の性能を残す

方が合理的です。

例えば、

家具の後ろになる窓、

ほとんど開けない窓、

隣家しか見えない窓、

西日が強く入るだけの窓

なら、本当に必要か検討します。

宮崎市の住宅調査でも、二重サッシ等による断熱対策や遮熱による日射対策が住宅の省エネ対策として挙げられています。


では、何を「残すべき」なのか?

① 耐震性能は削らない

最優先です。

宮崎県は現在も市町村と連携して木造住宅の耐震化を支援しており、県は日向灘沖地震や南海トラフ地震等への備えとして住宅耐震化の必要性を示しています。

新築であれば、私は耐震等級3を基本に検討することをおすすめします。

キッチンは後から交換できます。

構造は簡単には交換できません。


② 断熱性能は残す

これも完成後に直すと大変です。

壁を剥がして、

断熱材を入れ直して、

内装を戻す。

となれば大工事です。

ですから、

「予算オーバーだから断熱を落とす」

は最後の手段にした方がいいでしょう。

宮崎県でも、現在は原則すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務化されています。


③ 気密施工・気密測定

高性能な断熱材を使っても、施工に隙間が多ければ本来の性能を発揮しにくくなります。

ですから、

断熱材の商品名だけを見るのではなく、施工品質まで確認する

ことが大切です。

予算調整で気密測定を削る場合もありますが、私は測定して実際の施工結果を確認する価値は高いと考えます。


④ 窓・サッシ

家の性能を考えるうえで窓は重要です。

ただし宮崎では、

「とにかく最高級の窓を全部付ける」

という意味ではありません。

方位・窓の大きさ・日射取得・日射遮蔽まで含めて考えます。

特に西側の大開口は慎重に。

宮崎では冬だけでなく、夏の日射をどう抑えるかも大切です。


⑤ 屋根・防水・外壁

ここも安易に削らない方がいい項目です。

住宅で怖いのは、

水が入ること

です。

雨漏りすると、

断熱材、柱、梁、下地、内装

まで傷む可能性があります。

特に宮崎では台風や強い雨への備えも考える必要があります。

「見えない防水部分を削って、見えるキッチンを豪華にする」は、優先順位として逆です。


⑥ シロアリ・腐朽対策

宮崎県の住宅情報でも、木造住宅の耐久性としてシロアリ・腐朽菌対策が独立した重要項目として扱われています。

これは完成すると見えません。

だからこそ、

土台・床下・防蟻・湿気対策

は予算削減の優先順位を低くした方がいいでしょう。


⑦ シニアならバリアフリーの「下準備」を残す

50代・60代なら、

今すぐ車椅子対応住宅にする必要はないケースもあります。

でも、

1階に寝室

寝室の近くにトイレ

玄関段差を小さくする

引き戸

手すり用下地

将来介助できるトイレ・洗面

などは、設計時に考えておくと後の改修費を抑えられます。


私なら、この順番で削ります

優先 項目 判断
1 建物の坪数 まず削る
2 廊下・余分なスペース 削る
3 造作家具・収納 削る
4 キッチン等の設備グレード 削る
5 豪華な内装・装飾 削る
6 外構の一部 後回し可能
7 不要な窓 数を整理
8 窓の性能 なるべく残す
9 断熱・気密 残す
10 防水・防蟻・耐久性 残す
11 耐震性能 最優先で残す

つまり、

「広さと豪華さを削って、家の基本性能を残す」

です。

50代・60代は「建築費を安くする」だけではダメ

例えば3,000万円の建て替え予算が500万円オーバーしたとします。

そこで、

「自己資金を500万円追加しましょう」

とするのは簡単です。

でも、その500万円は本来、

老後生活費

医療・介護費

車の買い替え

将来の住宅修繕

などに使うお金だったかもしれません。

だから50代・60代では、

① 家を小さくする

② 不要な設備を削る

③ 性能はなるべく残す

④ それでも難しければ建築予算そのものを再検討する

という順番が安全です。

御社が行っている90歳までの資金シミュレーションなら、「あと300万円出せます」ではなく、**「300万円追加したら80歳・90歳時点の資産がどう変わるか」**まで見せられます。

これはシニアの建て替えではかなり大切な視点です。

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