A.最低限確認したいのは、断熱等級・UA値・ηAC値・C値・耐震等級・換気方式・省エネ性能・防水・防蟻・保証です。さらに、それが「標準仕様か、追加費用が必要か」を書面で確認しましょう。
「高性能住宅」「ZEH仕様」「地震に強い」といった言葉だけで契約せず、数値・等級・使用材料・証明書まで確認することが大切です。
契約前の性能チェックリスト
| 分野 | 確認する項目 | 必ず聞きたいこと |
|---|---|---|
| 断熱 | 断熱等性能等級・UA値 | 自分の家を個別計算するか |
| 日射 | ηAC値・窓・軒 | 宮崎の西日対策があるか |
| 気密 | C値 | 全棟で実測するか |
| 耐震 | 耐震等級 | 正式な等級3か |
| 耐風 | 耐風等級・屋根・窓 | 台風対策は何か |
| 省エネ | BEI・一次エネルギー | ZEH水準か正式なZEHか |
| 換気 | 第一種・第三種など | 維持費と清掃方法 |
| 結露 | 壁体構成・通気 | 壁内結露を検討しているか |
| 防水 | 屋根・外壁・窓周り | 施工検査を行うか |
| 防蟻 | 工法・保証期間 | 保証範囲と点検条件 |
| 耐久性 | 劣化・維持管理対策 | 配管や床下を点検できるか |
| 証明 | 評価書・計算書 | 引渡し時に何を受け取れるか |
1.断熱等性能等級
最初に、標準仕様の断熱等級を確認しましょう。
現在の断熱等性能等級は1~7で、数字が大きいほど上位です。
- 等級4:現在の省エネ基準水準
- 等級5:ZEH水準
- 等級6:ZEH水準を上回る高断熱水準
- 等級7:現行制度上の最高水準
住宅会社へは、次のように質問します。
- 標準仕様は断熱等級いくつですか?
- 等級は仕様による判定ですか、個別計算ですか?
- 等級6へ変更する場合はいくら追加になりますか?
- 住宅性能評価書で証明できますか?
デザインハウス宮崎では、標準ZEH仕様を基本とし、宮崎の住宅には断熱等級6を推奨水準として検討しています。
2.UA値とηAC値
UA値
住宅から熱がどのくらい逃げやすいかを表す数値です。小さいほど断熱性能が高くなります。
ηAC値
夏の日射熱が室内へどのくらい入りやすいかを示します。原則として小さいほど夏の日射を抑えやすくなります。
宮崎ではUA値だけでなく、ηAC値も重要です。国の省エネ性能表示でも、UA値とηAC値の両方で断熱性能を評価します。国土交通省「断熱性能の表示」
確認したいことは次のとおりです。
- 契約する家を一棟ごとに計算するか
- 参考プランの数値ではないか
- 西側・東側の窓を考慮しているか
- 軒や庇の効果を検討しているか
- 計算書を受け取れるか
3.C値と気密測定
C値は住宅の隙間の多さを表し、小さいほど気密性が高くなります。
UA値は設計計算ですが、C値は実際に建てた住宅で測定します。
住宅会社へ確認したいのは次の内容です。
- 全棟で気密測定を行うか
- 測定は施工途中か完成時か
- 目標C値はいくつか
- 目標を超えた場合に補修するか
- 測定結果を報告書でもらえるか
- 測定費用は標準価格に含まれるか
会社全体の平均値や過去の最高記録ではなく、自分の家の実測値を確認しましょう。
4.耐震等級と構造計算
「地震に強い家です」という説明だけでは判断できません。
- 正式な耐震等級はいくつか
- 耐震等級3か、等級3相当か
- 建物ごとに構造を確認するか
- どの構造計算方法を採用するか
- 太陽光パネルの重量を含めるか
- 住宅性能評価書を取得するか
- 構造計算書を受け取れるか
耐震等級3は、耐震等級1で想定する地震力の1.5倍に対する水準です。住宅性能評価・表示協会「地震などに対する強さ」
デザインハウス宮崎では、ツーバイフォー工法と耐震等級3を標準としています。
5.宮崎の台風に対する性能
宮崎では耐震性能と同時に、耐風・防水性能を確認します。
- 耐風等級
- 屋根形状と屋根材
- 屋根材の固定方法
- 軒天・破風の強風対策
- 窓の耐風圧性能
- シャッター・雨戸の有無
- 太陽光パネルの固定基準
- 外壁や窓周りの防水方法
- 雨水排水計画
「台風に強い工法」という説明だけでなく、屋根・窓・外壁をどのように施工するかを確認しましょう。
6.窓と玄関ドア
窓は住宅の暑さ・寒さに大きく影響します。
確認項目は次のとおりです。
- サッシはアルミ・複合・樹脂のどれか
- ペアガラスかトリプルガラスか
- Low-Eガラスの種類
- アルゴンガスの有無
- スペーサーの材質
- 窓全体の熱貫流率
- 方角ごとにガラスを使い分けるか
- 玄関ドアの断熱性能
「Low-Eペアガラス」という名称だけでなく、サッシを含めた窓全体の性能を確認します。
7.ZEH・省エネ性能
次の言葉は意味が異なります。
- 省エネ基準適合住宅
- ZEH水準住宅
- ZEH仕様
- 正式なZEH
- GX志向型住宅
確認したいのは次の内容です。
- 断熱等級はいくつか
- 一次エネルギー消費量等級はいくつか
- BEIはいくつか
- 太陽光発電を含むか
- BELSなどの評価書を取得するか
- 補助金の要件を満たすか
- 申請費用が含まれているか
「ZEH仕様」と書かれていても、正式な証明書や太陽光発電が含まれていない場合があります。
8.換気方式
24時間換気は、設置するだけでなく、計画どおり空気が流れることが重要です。
- 第一種換気か第三種換気か
- 熱交換機能があるか
- ダクト式かダクトレスか
- 給気口・排気口の位置
- フィルター交換費用
- 本体の交換時期
- 年間電気代の目安
- 清掃を自分で行えるか
- 風量測定や調整を行うか
高性能な換気設備でも、フィルターを交換しにくければ長期間適切に使用できません。
9.結露・湿気対策
宮崎では、夏型結露と冬の窓結露の両方を検討します。
- 壁の中で結露しない構成か
- 防湿層の位置と施工方法
- 外壁通気層があるか
- 屋根・小屋裏の換気方法
- 床下の防湿方法
- 浴室・ランドリーの湿気対策
- エアコンによる除湿計画
- 結露計算を行うか
高気密住宅だから結露するのではなく、断熱・防湿・気密・換気のバランスが悪いと結露リスクが高まります。
10.防水性能と検査
雨漏りは建物の耐久性に大きく影響します。
- 屋根防水の仕様
- 外壁下の防水シート
- 窓周りの防水処理
- バルコニーの防水方法
- 配管貫通部分の処理
- 防水施工時の現場検査
- 写真記録を残すか
- 雨漏り保証の期間と範囲
宮崎では台風による横殴りの雨を考え、特に窓・屋根・外壁の接合部分を確認しましょう。
11.シロアリ対策と保証
「防蟻処理済み」という説明だけではなく、方法と保証内容を確認します。
- 薬剤・シート・防蟻材のどれか
- 処理する範囲
- 効果が続く期間
- 再処理が必要か
- 定期点検の費用
- 保証の対象
- 修理費用まで保証されるか
- 雨漏りや水漏れ時の扱い
デザインハウス宮崎では、ターミダンシートを標準採用し、20年保証を付けています。ただし、お客様へは保証書の対象範囲や定期点検条件まで説明することが重要です。
12.現場検査と証明書
設計上の数値が良くても、正しく施工されなければ性能を発揮できません。
- 自社検査は何回あるか
- 第三者検査を受けるか
- 断熱施工をいつ確認するか
- 防水施工をいつ確認するか
- 気密測定を行うか
- 建設住宅性能評価を取得できるか
- 工事写真を受け取れるか
「検査しています」という回答だけでなく、検査項目・時期・記録方法を確認しましょう。
契約書・仕様書に入れておきたい内容
口頭説明だけでは、契約後に仕様が変わる可能性があります。
- 断熱等性能等級
- 目標UA値・ηAC値
- 気密測定の実施
- 目標C値
- 耐震等級
- 構造計算・評価の有無
- サッシ・ガラスの仕様
- 断熱材の種類・厚さ
- 換気設備
- 防蟻方法と保証
- 太陽光発電の容量
- 取得する認定・評価書
- 標準価格と追加費用
数値が間取り確定後でなければ算出できない場合は、「どの時点で計算し、目標に達しなかった場合にどう調整するか」を決めておきます。
引渡し時に受け取りたい書類
- 建築確認済証・検査済証
- 設計図・構造図
- 構造計算書
- 住宅性能評価書
- BELS評価書
- UA値・ηAC値の計算書
- 一次エネルギー消費量計算書
- C値測定報告書
- 地盤調査・地盤保証書
- 瑕疵保険証券
- 防蟻保証書
- 設備保証書
- 現場検査・工事写真
- 点検スケジュール
将来の修繕・売却・相続にも必要になるため、データでも保管しておきましょう。
まとめ
契約前には、次の5点を重点的に確認しましょう。
- 性能の等級・数値はいくつか
- 標準仕様かオプションか
- 設計値か実測値か
- 第三者評価や検査を受けるか
- 計算書・評価書を受け取れるか
宮崎では、断熱性能だけでなく、夏の日射、湿気、台風、防水、シロアリまで含めた確認が必要です。「高性能住宅」という言葉ではなく、数値・仕様・検査・保証を契約書類で確認しましょう。







