A.はい。壁を閉じる前の中間測定なら、多くの場合は空気漏れの場所を特定して修正できます。
ただし、完成後は気密層が壁や天井の中に隠れてしまうため、補修できる範囲が限られます。そのため、気密測定は「検査すること」だけでなく、補修できるタイミングで行うことが大切です。
修正の基本的な流れ
- 気密測定でC値を確認する
- 測定器を動かしたまま漏気箇所を探す
- 気密テープやシーリングなどで補修する
- もう一度測定する
- 目標C値を満たしたことを確認する
- 補修箇所と結果を記録する
測定して数値を出すだけではなく、原因を探して補修し、再測定することが重要です。
空気漏れを探す方法
気密測定中は室内と屋外に圧力差が生じるため、隙間から空気が入っている場所を探しやすくなります。
主な確認方法には次のようなものがあります。
- 手を近づけて空気の流れを確認する
- 発煙器などの煙の動きを確認する
- 風速計を使用する
- 赤外線カメラで温度差を確認する
- 気密シートやテープの状態を目視する
煙を使用する場合は、火災報知設備や建材への影響を考え、専門業者が安全な器具を使います。
隙間が生じやすい場所と補修例
| 空気漏れが起きやすい場所 | 主な補修方法 |
|---|---|
| 窓・玄関ドアの周囲 | 気密テープ・シーリング |
| 配管・配線の貫通部 | 専用部材・気密テープ・シーリング |
| コンセント・スイッチ | 気密ボックス・気密カバー |
| 壁と床・天井の接合部 | 気密シート・テープ |
| 基礎と土台の接合部 | 気密パッキン・シーリング |
| 天井・床下点検口 | 気密型点検口・パッキン調整 |
| 換気ダクト周辺 | 専用スリーブ・気密テープ |
| 気密シートの破れ | 補修用気密テープ |
| 玄関ドア・サッシ | 建付け・パッキン調整 |
補修材料は、使用する気密層や下地との相性を確認して選びます。シーリングを塗れば、どこでも直せるわけではありません。
工事中なら修正しやすい
断熱・気密工事後、石膏ボードを張る前なら、次の部分を直接確認できます。
- 防湿気密シート
- 柱・梁との接続部分
- 窓周辺
- 配管・配線周辺
- 床・壁・天井の取り合い
- 断熱材の隙間やつぶれ
補修後に再測定し、C値が改善したかを確認できます。
完成後でも修正できますか?
見える部分や設備周辺なら補修できますが、壁の中に原因がある場合は難しくなります。
完成後でも比較的補修しやすい場所は次のとおりです。
- 窓や玄関ドアの建付け
- 点検口のパッキン
- エアコン配管の貫通部
- 給排水管の周囲
- コンセント・スイッチ
- レンジフードや換気ダクト周辺
一方、壁と床の接続部や天井裏の奥などに問題がある場合は、内装を一部撤去しなければ補修できないことがあります。
目標値に届かない原因
C値が悪いときは、1か所の大きな穴ではなく、複数の小さな隙間が積み重なっている場合があります。
よくある原因は次のとおりです。
- 気密層の設計が明確でない
- 気密シートの継ぎ目が未処理
- 配管工事後の穴が補修されていない
- 窓周辺のテープ処理が不十分
- 床と壁の接合部に連続性がない
- 点検口や玄関ドアの調整不足
- 工事途中で気密層を破り、そのままになっている
大切なのは、数値だけを追いかけるのではなく、原因を確認して正しく直すことです。
必要な開口部を勝手に塞いではいけません
C値をよくするために、換気や燃焼に必要な開口部まで恒久的に塞ぐことはできません。
- 24時間換気の給排気口
- レンジフード
- 燃焼器具に必要な給気
- 排水設備に必要な通気
- 法令や設備設計上必要な開口
気密測定時には測定方法に従って一時的に塞ぐことがありますが、測定後は元に戻します。何を塞いだかは測定報告書で確認しましょう。
補修すれば必ず目標C値になりますか?
補修によって改善は期待できますが、必ず希望する数値になるとは限りません。
気密層の基本設計に問題がある場合や、すでに内装が完成している場合は、大掛かりな工事が必要になることがあります。
そのため、契約前に次の内容を決めておくと安心です。
- 目標とするC値
- 測定する工程
- 目標値を超えた場合の補修方法
- 再測定の有無
- 補修・再測定費用の負担
- 最終的な許容値
- 測定報告書の提出
C値が改善すれば断熱欠損も直りますか?
C値の改善と断熱材の補修は別です。
空気漏れを塞いでC値がよくなっても、断熱材が薄い、つぶれている、入っていないといった問題が残る場合があります。
補修時には次の両方を確認します。
- 気密層:隙間や破れがないか
- 断熱層:厚さ、隙間、ずれ、つぶれがないか
デザインハウス宮崎の考え方
デザインハウス宮崎では、結果のよいC値を見せることだけが気密測定の目的ではないと考えています。
測定によって空気漏れを発見し、壁を閉じる前に補修することに大きな意味があります。
高性能グラスウール「アクリアα」の施工状態と、防湿・気密層、窓・配管周辺を一緒に確認し、補修後に再測定する流れが理想です。
まとめ
- 中間測定なら多くの場合は修正できる
- 完成後は補修できる範囲が限られる
- 空気漏れの場所を特定して個別に補修する
- 補修後は再測定して改善を確認する
- 必要な換気口まで恒久的に塞いではいけない
- C値が改善しても断熱欠損が直ったとは限らない
- 目標値と未達時の対応を契約前に決める
結論として、気密測定で悪い結果が出ても、壁を閉じる前なら改善できる可能性は十分にあります。だからこそ、補修できる中間時に測定することが重要です。








