A.はい。「○年保証」という年数だけを見て、補償範囲や条件を確認しないと、シロアリ被害が見つかったときに建物の修復費が補償されず、後悔する可能性があります。
防蟻保証には、シロアリを再処理するだけの保証と、被害を受けた木部の修復費まで補償するものがあります。また、対象となるシロアリ、補償上限、定期点検、再処理、漏水・雨漏りなどの免責条件も会社や商品によって異なります。
宮崎では、保証年数よりも「何が起きたとき、誰が、どこまで負担するか」を書面で確認しましょう。
防蟻保証はすべて同じではありません
「防蟻○年保証」という表示だけでは、次の違いが分かりません。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 再施工保証 | シロアリが発生した場所を再処理する |
| 修復費補償 | 被害を受けた土台・柱・床などの修理費を補償する |
| 補償上限 | 建物修復費として支払われる上限額 |
| 対象種 | どの種類のシロアリを対象とするか |
| 対象範囲 | 建物本体、玄関、配管部、ウッドデッキなど |
| 保証条件 | 定期点検、再処理、維持管理など |
| 免責事項 | 漏水、増改築、外構変更、天災など |
| 保証主体 | 住宅会社、防蟻会社、薬剤メーカー、保証会社 |
| 継続条件 | 保証満了前の点検や有償再処理 |
| 申請方法 | 発見時の連絡先、調査、必要書類 |
年数が同じでも、実際に受けられる補償は大きく異なる場合があります。
「保証」と「補償」の違い
日常的には同じように使われますが、契約上は内容を分けて確認したほうが安心です。
再施工の保証
保証期間内にシロアリが見つかった場合、薬剤処理や防除施工をやり直すものです。
ただし、シロアリに食害された木材の交換費まで含むとは限りません。
建物修復費の補償
シロアリ被害によって、土台、柱、床組などの修理が必要になった場合、その費用を一定の範囲で負担するものです。
ただし、次の制限が設けられていることがあります。
- 1棟当たりの補償上限
- 1事故当たりの上限
- 対象となる部材
- 補修方法の指定
- 事前承認
- 指定業者による修理
- 内装復旧費の除外
- 仮住まい・家財の除外
「建物修復費付き」と書かれていても、補償範囲を確認しましょう。
再処理だけでは足りない場合があります
シロアリの侵入が早期に発見できれば、再処理だけで対応できる場合があります。
しかし、発見が遅れると、次の修理が必要になる可能性があります。
- 土台の交換・補強
- 柱の補修
- 床組の交換
- 床の張替え
- 壁の解体・復旧
- 断熱材の交換
- 造作家具の取外し
- 浴室や洗面台の一時撤去
- 内装クロスの復旧
- 構造安全性の確認
防蟻薬剤を再施工しても、すでに失われた木材の強度が元に戻るわけではありません。
補修費まで想定するなら、再施工保証だけでよいか慎重に判断しましょう。
保証主体を確認する
防蟻保証を誰が発行するかによって、問い合わせ先や責任の範囲が変わります。
住宅会社
住宅会社が窓口となり、防蟻業者と連携して対応する形式です。
防蟻施工会社
実際に薬剤処理や防蟻施工を行った会社が保証します。
薬剤・部材メーカー
指定された薬剤や防蟻部材を、認定された施工方法で使用した場合に保証することがあります。
第三者保証会社
一定の条件を満たす施工に対し、別の保証会社が補償を提供することがあります。
契約前に確認したいのは次の点です。
- 保証書の発行者
- 住宅会社が廃業した場合
- 防蟻会社が廃業した場合
- メーカー保証を直接利用できるか
- 宮崎県内に対応業者がいるか
- 連絡窓口
- 調査・補修の判断者
対象となるシロアリを確認する
防蟻保証では、対象となるシロアリが限定されている場合があります。
宮崎では地域や建築地によって生息状況が異なるため、次のように確認しましょう。
- どの種類のシロアリを対象としているか
- 対象外となる種類があるか
- 地中から侵入するシロアリ以外も対象か
- 羽アリだけでは保証対象にならないのか
- 被害の判定方法
- 誰がシロアリの種類を特定するか
保証書に書かれた対象種を確認し、宮崎の建築地で想定されるリスクに合っているか、施工会社や専門業者へ説明を求めます。
保証対象になる場所を確認する
建物本体が保証対象でも、すべての木部が含まれるとは限りません。
確認したい場所
- 土台
- 柱
- 大引・根太
- 床合板
- 構造用面材
- 玄関
- 勝手口
- 土間収納
- 浴室・脱衣室
- 配管貫通部
- 基礎断熱材
- ウッドデッキ
- 木製フェンス
- 物置
- 増築部分
- 後付けの造作部分
ウッドデッキや外構木部は建物本体とは別扱いになり、保証対象外となる場合があります。
ベタ基礎なら保証内容を簡単にしてよいですか?
ベタ基礎でも、保証内容は確認する必要があります。
ベタ基礎は地面をコンクリートで覆うため、防蟻上有利な面があります。しかし、次の侵入経路が残ります。
- 基礎底板と立上りの打継ぎ
- コンクリートのひび割れ
- 配管貫通部
- 玄関・勝手口
- 基礎断熱材
- 基礎外周
- 後付け工事の穴
- 外構で隠れた基礎部分
ベタ基礎であることと、防蟻保証が十分であることは別の話です。
定期点検を受けないと保証が切れる場合がある
防蟻保証では、指定された定期点検を受けることが継続条件になっている場合があります。
- 点検時期
- 点検回数
- 無料か有料か
- 住宅会社から案内が届くか
- 施主が自分で申し込むのか
- 点検できない場所がある場合
- 点検結果の報告書
- 指摘事項を補修しなかった場合
- 再処理を断った場合
- 売却・相続した場合
「案内が届かなかったから点検しなかった」場合でも、保証条件を満たさないと判断される可能性があります。
保証書と点検予定を家族で保管・共有しましょう。
再処理は無料ですか?
保証期間が終わる前に、継続のための再処理が必要になることがあります。
ただし、再処理費用は保証に含まれず、有料となる場合があります。
契約前に聞くこと
- 初回保証の期間
- 保証期間中の点検費
- 保証満了時の再処理費
- 再処理する範囲
- 使用する薬剤
- 家具移動や床開口の費用
- 基礎断熱の場合の施工方法
- 次回保証の期間
- 継続できる最長年数
- 建物補償が継続されるか
新築時の防蟻工事費だけでなく、将来の点検・再処理費も維持管理費として考えましょう。
薬剤の保証と建物の保証は同じですか?
同じとは限りません。
薬剤や防蟻部材の性能保証があっても、建物の修復費まで補償するとは限りません。
次の言葉は区別して確認します。
- 薬剤効果の保証
- 再施工保証
- 防蟻性能保証
- 建物修復費補償
- 施工品質保証
- メーカー保証
- 住宅会社のアフター保証
広告の「安心保証」という表現だけではなく、保証書の正式名称と約款を確認しましょう。
免責事項を確認する
保証対象に見えても、一定の条件では補償されない場合があります。
主な確認項目
- 雨漏りを放置した
- 給排水管の漏水を放置した
- 床下が浸水した
- 増築・リフォームを行った
- 配管穴を後から開けた
- 基礎断熱材を変更した
- ウッドデッキを追加した
- 花壇や土を基礎へ寄せた
- 基礎周辺に木材を置いた
- 定期点検を受けなかった
- 指摘された補修を行わなかった
- 指定外の業者が薬剤処理した
- 地震・洪水などの災害が原因
- 建物の用途を変更した
- 所有者が変わった
免責事項が多いから悪い保証とは限りませんが、生活上守れる条件か確認する必要があります。
雨漏り・漏水があると対象外になることがあります
防蟻保証では、雨漏りや配管漏水によって木部が湿り、シロアリ被害が発生した場合の扱いに注意が必要です。
- 雨漏りをいつ知ったか
- すぐ修理したか
- 漏水記録があるか
- 台風被害か施工不良か
- 住宅会社へ連絡したか
- 放置期間
- 防蟻保証と雨漏り保証の関係
水染みや床下漏水を見つけたら、放置せず写真を撮り、早めに施工会社へ連絡しましょう。
外構工事で保証条件が変わる場合
新築後に外構を追加すると、基礎の点検部分や防蟻処理へ影響することがあります。
- ウッドデッキ
- タイルテラス
- 花壇
- 盛土
- 犬走り
- 物置
- 増築
- サンルーム
- 木製フェンス
- 配管工事
外構工事を別業者へ依頼する場合も、防蟻保証へ影響しないか住宅会社へ確認しましょう。
補償上限を確認する
「建物修復費を補償」と書かれていても、支払われる金額には上限が設定されている場合があります。
確認したい内容
- 1棟当たりの上限
- 1回当たりの上限
- 保証期間中の通算上限
- 自己負担額
- 調査費
- 解体費
- 構造補強費
- 内装復旧費
- 設備の脱着費
- 仮住まい費
- 家財被害
- 消費税
- 足場費
被害部位へ到達するために、床や壁、設備を外す費用が必要になることがあります。それらが含まれるか確認しましょう。
誰が被害の有無を判断しますか?
保証を利用するには、保証会社や指定業者の調査を受けることが一般的です。
- 調査する会社
- 調査者の資格・経験
- 写真撮影
- 被害箇所の記録
- 木材強度の確認
- 構造補修の判断者
- 調査報告書
- 第三者意見を求められるか
- 調査結果に納得できない場合
- 調査費の負担
シロアリ駆除の判断と、建物の構造補修の判断は専門分野が異なります。必要に応じて建築士や構造担当者にも確認します。
保証書はいつ受け取る?
防蟻保証書は、引渡し時までに受け取り、内容を確認しましょう。
保管したい資料
- 防蟻保証書
- 保証約款
- 防蟻施工報告書
- 使用薬剤・材料
- 施工範囲図
- 配管貫通部の処理図
- 施工写真
- 点検予定表
- 再処理の案内
- 施工会社の連絡先
- 住宅会社の窓口
- 請求・利用手続き
保証書だけでなく、「どこを、どの方法で処理したか」が分かる資料を残しましょう。
住宅会社が廃業したら保証はどうなる?
防蟻保証を住宅会社だけが発行している場合、住宅会社の廃業後に継続できない可能性があります。
一方、防蟻会社、メーカー、第三者保証会社が保証主体の場合は、別の窓口で継続できる場合があります。
- 保証主体は誰か
- 住宅会社廃業時の扱い
- 防蟻施工会社廃業時の扱い
- 保証会社へ直接連絡できるか
- 施工記録が登録されているか
- 引継ぎ業者がいるか
- 再処理後の保証主体
保証書に記載された会社名と連絡先を確認しましょう。
建物を売却・相続した場合
保証が建物に付くのか、最初の所有者だけに付くのかは、商品によって異なります。
- 売却後も保証を承継できるか
- 名義変更手続き
- 相続時の手続き
- 手数料
- 点検履歴の引継ぎ
- 保証書紛失時の再発行
- 賃貸へ変更した場合
- 空き家になった場合
将来の売却や相続を考える場合は、保証を承継できるか確認しておくと安心です。
定期点検は保証のためだけではありません
シロアリ被害は、早く発見できるほど補修範囲を抑えやすくなります。
住宅金融支援機構の耐久性基準でも、防腐・防蟻措置だけでなく、基礎高さや床下など、点検・維持管理につながる対策が組み合わされています。住宅金融支援機構「木造住宅の耐久性基準」
点検時に見る場所
- 基礎外周の蟻道
- 底板と立上りの打継ぎ
- 配管貫通部
- 玄関・勝手口
- 浴室・洗面室
- 給排水管
- 床下木部
- 基礎断熱材
- ひび割れ
- 雨漏り・漏水
- ウッドデッキ
- 花壇・外構
保証金が支払われるかどうかより、被害を小さいうちに発見することが本来の目的です。
点検商法にも注意する
「無料点検」と言って訪問し、不安をあおって高額な契約を迫る事例にも注意が必要です。
- その場で契約を求める
- 床下写真が本当に自宅か分からない
- 「すぐ家が倒れる」と急がせる
- 現金一括払いを求める
- 見積書の内容が曖昧
- シロアリの種類や被害箇所を説明しない
- 家族や住宅会社への相談を止める
消費者庁の特定商取引法ガイドでも、シロアリがいないのに「いる」と告げる不実告知や、強引な訪問販売への注意が示されています。消費者庁「訪問販売でリフォーム工事の契約をさせられた」
急な訪問業者へ床下点検を任せず、まず建築した住宅会社や保証書記載の業者へ連絡しましょう。
保証比較表をつくる
住宅会社を比較するときは、次のような表にすると違いが分かりやすくなります。
| 比較項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 初回保証期間 | |||
| 保証主体 | |||
| 再施工 | |||
| 建物修復費 | |||
| 補償上限 | |||
| 対象種 | |||
| 玄関・配管部 | |||
| 外構・デッキ | |||
| 定期点検 | |||
| 再処理費 | |||
| 免責事項 | |||
| 廃業時の継続 | |||
| 売却時の承継 |
「保証10年対5年」のように年数だけで比較しないことがポイントです。
契約前のチェックリスト
- 保証書と約款の見本を確認したか
- 「保証」と「補償」の違いを確認したか
- 再処理だけか建物修復費も含むか
- 補償上限額を確認したか
- 自己負担額があるか
- 対象となるシロアリを確認したか
- 対象部位を確認したか
- 玄関・配管貫通部が対象か
- 基礎断熱材が対象か
- ウッドデッキや外構が対象か
- 保証主体を確認したか
- 住宅会社廃業時も継続するか
- 定期点検の時期と費用を確認したか
- 再処理が有料か無料か
- 保証を継続できる期間を確認したか
- 雨漏り・漏水時の免責を確認したか
- 増築・リフォーム時の扱いを確認したか
- 外構工事前に連絡が必要か
- 売却・相続時に承継できるか
- シロアリ発見時の連絡先を確認したか
- 調査・補修を誰が判断するか
- 施工範囲図と施工写真を受け取れるか
- 点検予定を家族で共有できるか
デザインハウス宮崎の考え方
デザインハウス宮崎では、「長期保証だから安心です」という年数だけの説明では不十分だと考えています。
女性スタッフの生活目線から、実際に被害が見つかったときの行動まで確認します。
- どこへ連絡すればよいか
- 点検時に家具を移動する必要があるか
- 床下点検口をすぐ開けられるか
- 被害木部の修復費まで補償されるか
- キッチンや浴室を外す費用は含まれるか
- 定期点検の案内が届くか
- 再処理にいくら必要か
- 高齢になっても保証を継続できるか
- 売却・相続時に保証を引き継げるか
- 住宅会社と防蟻会社の責任範囲が明確か
ベタ基礎、防蟻施工、配管貫通部、床下点検、雨漏り・漏水対策を組み合わせ、保証へ頼るだけでなく、シロアリが侵入しにくく早期発見できる住宅を目指します。
まとめ
- 防蟻保証は年数だけで比較しない
- 再施工保証と建物修復費補償は別の場合がある
- 建物補修には補償上限が設定されることがある
- 対象となるシロアリと部位を確認する
- 玄関、配管部、基礎断熱材は特に確認する
- ウッドデッキや外構は対象外の場合がある
- 定期点検を受けないと保証が切れる場合がある
- 継続保証には有償の再処理が必要なことがある
- 雨漏り・漏水の放置は免責になる可能性がある
- 増改築や外構工事前に保証への影響を確認する
- 保証主体と廃業時の扱いを確認する
- 売却・相続時に承継できるか確認する
- 保証書、施工範囲図、写真を保管する
- 無料点検を装った強引な訪問販売に注意する
- 保証より早期発見できる点検性が重要
結論として、宮崎で防蟻処理の補償内容を確認しないと、保証期間内にシロアリが見つかっても、薬剤の再施工だけで、被害を受けた土台や床の修復費は自己負担になる可能性があります。契約前に、保証主体、対象種、対象部位、修復費の上限、免責事項、定期点検、再処理費を約款で確認しましょう。「何年保証か」ではなく、「被害が起きたときに誰が何をどこまで直すか」を理解することが、後悔を防ぐポイントです。







