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認知症発症後の資産凍結を防ぐ「家族委託」を活用した建替えスキーム

このテーマは、シニアの建替えでは非常に重要です。

結論から言うと、

認知症による資産凍結を防ぐ方法として活用されるのは、「家族委託」ではなく「家族信託(民事信託)」です。

家族信託を適切に設定しておけば、親が認知症になった後でも、受託者となった子どもが契約や建替え手続きを進められる可能性があります。(法務省)


なぜ認知症になると建替えできなくなるの?

建替えには、

  • 解体契約
  • 建築請負契約
  • 住宅ローン契約
  • 売買契約(必要な場合)

など、多くの法律行為が必要です。

しかし、認知症によって契約内容を理解・判断する能力がないと判断されると、本人だけでは有効に契約できなくなる可能性があります。これが「資産凍結」と呼ばれる状況です。(法務省)


家族信託とは?

家族信託は、

親が元気なうちに、

財産の管理・運用・処分を信頼できる家族へ託す仕組みです。

例えば、

  • 委託者:父
  • 受託者:長男
  • 受益者:父

という形で契約します。

土地や建物を信託財産にしておけば、受託者である長男が、信託契約で定められた範囲内で建替えなどの手続きを進められる場合があります。(法務省)


建替えでの活用例

例えば、

  • 父82歳
  • 母79歳
  • 子ども2人

「数年以内に建替えたいが、父の物忘れが増えてきた」

というケースでは、

建替え前に家族信託を設定しておけば、

将来、父が認知症になっても、受託者が信託契約の内容に従って建替えを進められる可能性があります。


家族信託のメリット

① 認知症による資産凍結を防ぎやすい

建替えや修繕、賃貸、売却などを継続できる可能性があります。

② 成年後見制度より柔軟

信託契約の内容を工夫することで、

  • 建替え
  • 不動産の管理
  • 家賃の管理

などを事前に定めることができます。

③ 建替えと相続対策を一緒に考えられる

信託契約では、

誰が財産を管理し、

将来誰が引き継ぐかまで設計できます。


注意点・デメリット

① 認知症になってからでは遅い

家族信託は、

本人に契約能力があるうちに締結する必要があります。

認知症が進行してからでは契約できない可能性があります。


② 専門家による設計が必要

信託契約書の内容によって、

建替えができるかどうかが変わります。

司法書士・弁護士・税理士などの専門家と設計することが重要です。


③ 相続税がなくなる制度ではない

家族信託は、

相続税をなくす制度ではありません。

主な目的は、

  • 財産管理
  • 資産凍結の防止
  • 円滑な資産承継

です。

税金対策とは分けて考える必要があります。


成年後見制度との違い

項目 家族信託 成年後見制度
開始時期 判断能力があるうち 判断能力が低下した後
建替え・売却 契約内容に沿って進めやすい 家庭裁判所の関与が必要になる場合がある
柔軟性 高い 比較的限定的
主な目的 財産管理・承継 本人保護

「もし将来認知症になった場合、この土地の建替えや売却を誰が進められるでしょうか。元気なうちに家族信託という方法を検討しておくと、建替え計画が途中で止まるリスクを減らせる場合があります。」

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