A.海沿い、周囲に遮るものがない土地、丘や山の尾根、谷筋などは、台風の強風を受けやすい傾向があります。
ただし、土地の方角だけでは判断できません。周辺の建物、地形、飛来物になりそうな物、過去の被害状況まで確認することが重要です。
宮崎県は地理的に台風の影響を受けやすく、県も例年、強風や大雨への備えを呼びかけています。宮崎県・風水害に関する心得
強風被害を受けやすい土地の主な特徴
1.海岸や河口に近い土地
宮崎市、日向市、延岡市、串間市などの沿岸部では、海からの強い風を直接受けやすくなります。
強風だけでなく、次の影響にも注意が必要です。
- 潮風による屋根・外壁・金属部品の腐食
- 高潮や高波
- 海岸からの砂の飛来
- 窓ガラスへの飛来物
- 室外機、給湯器、フェンスの劣化
海からの距離だけでなく、海との間に防風林、堤防、建物などがあるかも確認しましょう。
2.田畑や空き地に囲まれた土地
周囲に住宅や樹木などの遮るものがない土地では、風が弱められずに建物へ当たりやすくなります。
宮崎では田畑を造成した分譲地もあります。購入時には周囲が空き地でも、将来建物が建つ可能性がありますが、完成するまでは強風を直接受けることがあります。
3.丘の頂上や山の尾根に近い土地
高台は洪水や津波に対して有利な場合がありますが、強風については注意が必要です。丘の頂上、尾根、斜面上部では、地形に沿って風が強まることがあります。
「高台だからすべての災害に強い」とは限りません。
4.谷筋や山と山の間にある土地
谷筋や峠では、風が狭い場所へ集中して強くなることがあります。気象庁も、入り江、海峡、岬、谷筋、山の尾根などでは風が強く吹くと説明しています。気象庁・台風に伴う風の特性
斜面に囲まれているから風が弱いとは限らず、風の通り道になっていないかを確認する必要があります。
5.川沿いや広い河川敷に近い土地
大淀川などの河川沿いは、川の上に風を遮るものが少ないため、風が通りやすい場合があります。
洪水や内水氾濫だけでなく、強風、飛来物、河川敷からの砂ぼこりなども確認しましょう。
6.長い直線道路の突き当たりにある土地
広く長い道路は、風の通り道になることがあります。道路の突き当たりや交差点の角地では、建物の正面や側面に強い風が当たる可能性があります。
角地は開放感がありますが、風を受ける面が増える点にも注意が必要です。
7.高い建物の間や大型施設の近く
マンション、商業施設、倉庫などの周辺では、建物に当たった風が回り込んだり、狭い場所に集中したりして、局地的な強風や乱流が発生することがあります。
完成後に周辺へ大型建築物が建つ可能性についても、用途地域や空き地の利用計画から確認します。
8.飛ばされやすい物が周囲に多い土地
台風被害では、風圧だけでなく飛来物による窓や外壁の破損が問題になります。
周辺に次のものがないか確認してください。
- 古い瓦屋根や老朽化した空き家
- 農業用ハウスや資材置場
- 看板、物置、カーポート
- 大きな樹木や枯れ枝
- 古いブロック塀や板塀
- 固定されていない太陽光パネル
- 工場、倉庫、建築資材置場
宮崎市も、台風時には物が飛ばされたり倒れたりして事故が起こるため、窓や外壁、屋外物の対策を呼びかけています。宮崎市・台風への備え
現地で確認する方法
土地を見学するときは、次の点を確認しましょう。
- 木や草が一方向へ傾いていないか
- 防風ネットや高いフェンスが多く設置されていないか
- 近隣住宅の屋根や雨どいに補修跡がないか
- 電柱や看板が傾いていないか
- 周囲に屋根材や資材が飛びそうな建物がないか
- 海、川、谷、道路から風が抜ける配置になっていないか
- 近隣住民が台風時の被害を経験していないか
- 停電しやすい地域ではないか
できれば風向きの異なる日に複数回訪れます。近隣の方へ「台風のときはどちらから強く吹きますか」「瓦やカーポートの被害はありましたか」と聞くと、地図では分からない情報を得られます。
土地に合わせた住宅対策
強風を受けやすい土地では、建物側で次の対策を検討します。
- 凹凸の少ないシンプルな建物形状にする
- 寄棟など風圧を分散しやすい屋根形状を比較する
- 屋根材と下地、建物本体の固定を強化する
- 軒や庇を出しすぎない
- シャッターや雨戸、防災ガラスを採用する
- カーポート、フェンス、物置を耐風仕様にする
- 室外機、給湯器、蓄電池を確実に固定する
- 塩害地域では耐食性の高い金物や設備を選ぶ
- 太陽光パネルの設置方法と耐風性能を確認する
デザインハウス宮崎が採用するツーバイフォー工法は、床・壁・屋根を面で構成するため強風に対応しやすい工法ですが、屋根・外壁・開口部・接合金物まで一体的に設計施工することが大切です。
また、耐震等級3は地震に対する性能です。台風への強さを判断するには、風圧力に対する構造計算、屋根材の固定方法、窓の飛来物対策などを別に確認する必要があります。
土地を避けるべき判断基準
風が強い土地だから必ず購入を避ける必要はありません。しかし、次の条件が重なる場合は慎重に比較しましょう。
- 海岸や河口に近く、周囲が開けている
- 高潮や津波の浸水想定区域にも入っている
- 周辺に古い空き家や飛散しそうな物が多い
- 塩害対策を含む建築・維持費が高くなる
- 停電時の復旧に時間がかかりやすい
- 安全対策をすると総予算を超えてしまう
まとめ
台風の強風被害を受けやすいのは、海沿いだけではありません。田畑に囲まれた土地、丘や山の尾根、谷筋、川沿い、広い道路沿いなども、風が強まる可能性があります。
宮崎で土地を購入する際は、土地価格や日当たりだけでなく、風の通り道・周囲の飛来物・塩害・過去の被害・建物対策費まで確認することが重要です。







