A. 一般的な内装・設備のリフォームだけであれば、固定資産税が急に高くなることは通常ありません。
ただし、増築した場合や、柱・壁・屋根などを大幅に造り替える工事では、家屋調査や再評価が行われ、翌年度から固定資産税が上がる可能性があります。
一方、耐震・バリアフリー・省エネなど一定の改修をすると、翌年度の固定資産税が減額される制度もあります。
工事内容による違い
| リフォーム内容 | 固定資産税への一般的な影響 |
|---|---|
| 壁紙・畳・床材の張り替え | 基本的に変わりにくい |
| キッチン・浴室・トイレの交換 | 通常は大きく変わりにくい |
| 外壁塗装・屋根の補修 | 通常は維持修繕として扱われる |
| 窓・断熱材の交換 | 税額が上がるより、減額対象になる可能性 |
| 手すり・段差解消 | バリアフリー減額の可能性 |
| 耐震補強 | 耐震改修による減額の可能性 |
| 部屋・サンルームなどの増築 | 増築部分が新たに評価される |
| 柱や屋根まで造り替える大規模改修 | 再評価される可能性がある |
| 建物をほぼ解体して再構築 | 建替えに近い扱いとなる可能性がある |
リフォーム費用が1,000万円かかったから、その金額がそのまま固定資産税評価額に加算されるわけではありません。自治体が、工事内容や使用資材、床面積などを固定資産評価基準に基づいて判断します。
増築すると固定資産税は上がりますか?
居室、離れ、サンルームなどを増築すると、その増築部分が新たに家屋として評価され、翌年度から固定資産税が増える可能性があります。
固定資産税は、毎年1月1日時点の状況に基づいて課税されます。例えば2026年中に増築工事が完成した場合、原則として2027年度から増築部分が課税対象になります。
宮崎市では、住宅・物置・サンルームなどを新築・増築した場合、登記をしていなければ資産税課への届け出が必要です。宮崎市・家屋に関する固定資産税
リフォームしても建物の築年数はリセットされません
通常のリフォームであれば、建物の築年数が「新築1年目」に戻るわけではありません。既存建物の評価額に対する経年減価も、原則としてそのまま引き継がれます。
ただし、骨組みだけを残してほぼ全面的に造り替えるような工事は、単なる修繕ではなく、大規模な増改築として扱われる可能性があります。工事前に市町村の固定資産税担当課へ図面を見せて確認しておくと安心です。
固定資産税が安くなるリフォーム
宮崎市では、一定の要件を満たす次のリフォームについて、工事完了翌年度の固定資産税が減額される制度があります。
| 改修内容 | 減額割合 | 主な対象面積 |
|---|---|---|
| 耐震改修 | 2分の1 | 1戸当たり120㎡まで |
| バリアフリー改修 | 3分の1 | 1戸当たり100㎡まで |
| 省エネ改修 | 3分の1 | 1戸当たり120㎡まで |
| 長期優良住宅化リフォーム | 3分の2 | 一定の要件あり |
原則として減額されるのは、工事完了の翌年度分です。家屋全体の固定資産税が何年間も減額される制度ではありません。
1.耐震改修
宮崎市では、主に次の条件があります。
- 1982年1月1日以前から存在する住宅
- 現行の耐震基準に適合させる工事
- 補助金を除いた耐震工事費が50万円を超える
- 工事完了後3か月以内に申告する
要件を満たせば、翌年度の固定資産税が2分の1減額されます。
2.バリアフリー改修
対象となる工事には、次のようなものがあります。
- 廊下の拡幅
- 階段勾配の緩和
- 浴室・トイレの改良
- 手すりの設置
- 室内段差の解消
- 引き戸への交換
- 滑りにくい床材への変更
宮崎市では、65歳以上の方、要支援・要介護認定者または障がいのある方が居住していることなどが条件です。また、築10年超、改修後の床面積40~240㎡、補助金を除いた対象工事費が50万円超などの要件があります。
3.省エネ改修
宮崎市の場合、省エネ改修の固定資産税減額には、原則として「窓の断熱改修」が必須です。
窓の改修と併せて行う床・壁・天井の断熱、高効率給湯器や高効率エアコンなどが対象に含まれる場合があります。補助金を除いた対象工事費、床面積、築年などの条件もあります。
国土交通省も、一定の耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化リフォームについて、固定資産税を翌年度に一定割合減額する制度を案内しています。国土交通省・リフォーム促進税制
減額制度は自動ではありません
条件を満たす工事をしても、自動的に固定資産税が安くなるとは限りません。
宮崎市では、原則として工事完了後3か月以内に、資産税課へ申告書と証明書類を提出する必要があります。そのため、工事前に施工会社へ次の点を確認してください。
- 固定資産税減額の対象工事か
- 補助金を差し引いた後も工事費要件を満たすか
- 建築士などの証明書を発行できるか
- 工事前後の写真を保存する必要があるか
- 見積書で対象工事費を分けて記載できるか
特に、耐震工事、断熱工事、内装工事をまとめて契約すると、対象費用が区分できない場合があります。見積書を工事項目ごとに分けてもらいましょう。
土地の固定資産税はどうなりますか?
同じ住宅に住み続け、住宅用地としての利用状況や土地面積が変わらなければ、通常のリフォームだけで土地の固定資産税の軽減が外れることは基本的にありません。
建替えと異なり、建物を完全に取り壊して更地になる期間がないため、住宅用地特例を維持しやすいことは、リフォームのメリットの一つです。
ただし、住宅部分を店舗へ変更する、敷地を分割する、住宅を長期間使用しないなどの場合は扱いが変わる可能性があります。
シニア世帯が工事前に確認すること
固定資産税だけでなく、次の費用も含めてリフォーム後の負担を確認しましょう。
- リフォームローンの返済
- 火災・地震保険料の変化
- 太陽光発電や設備の維持費
- 将来の外壁・屋根・給湯器の交換費
- 介護保険の住宅改修費
- 所得税のリフォーム減税
- 国・県・市町村の補助金
固定資産税の減額は多くの場合1年度分です。減税額だけで高額な工事を決めず、老後資金を残せる計画かどうかを優先してください。
まとめ
一般的な設備交換や内装リフォームであれば、固定資産税が大幅に上がることは通常ありません。
一方、増築や建物全体を造り替えるような工事では、家屋の評価額が変わる可能性があります。耐震・バリアフリー・省エネ改修については、翌年度の固定資産税が減額される場合があるため、契約前に施工会社と市町村の資産税担当課へ確認し、工事完了後3か月以内に申告することが大切です。








