こんにちは。
株式会社ツチモチが運営する「デザインハウス宮崎」の町田です。
冬の朝、布団から出た瞬間に、
「家の中なのに息が白くなりそう」
「床が冷たくて、スリッパなしでは歩けない」
「暖房をつけても、なかなか部屋が暖まらない」
と感じることはありませんか?
私は北海道で約20年間、住宅販売の仕事に携わった後、父の故郷である宮崎へ移住しました。
宮崎は温暖な地域だと思っていましたが、初めて冬を迎えたとき、朝の家全体の寒さに驚きました。
なぜ、夜の間に家がこれほど冷えてしまうのでしょうか。
大きな原因は、暖房を止めた後、家の中の熱が外へ逃げ続けていることです。
夜の間も、家の熱は外へ逃げています
夕方から夜にかけて暖房をつけると、室内の空気だけでなく、床・壁・天井・家具なども少しずつ暖まります。
しかし、暖房を止めると、室内の熱は、
- 窓
- 外壁
- 天井や屋根
- 床や基礎
- 玄関ドア
- 家の隙間
などから外へ逃げていきます。
断熱・気密性能が十分でない家では、この熱の流出が大きくなります。
夜間は外気温も下がるため、朝までの間に室温が大きく低下し、家全体が冷え切ってしまうのです。
原因1 壁・天井・床の断熱性能が十分でない
断熱材には、室内の熱を外へ逃がしにくくする役割があります。
壁、天井、床などの断熱性能が十分でなければ、夜の間に暖かさが外へ伝わってしまいます。
特に暖かい空気は上へ移動しやすいため、天井や屋根部分の断熱も重要です。
また、床や基礎の断熱が十分でなければ、床表面が冷たくなり、朝起きたときに足元から寒さを感じます。
暖かい家をつくるためには、壁だけを断熱すればよいわけではありません。
天井・壁・床・基礎・窓を含め、家全体を切れ目なく断熱する必要があります。
原因2 家の隙間から暖かい空気が逃げる
断熱材が入っていても、家に隙間が多ければ、暖かい空気は外へ逃げてしまいます。
同時に、外の冷たい空気が室内へ入ってきます。
隙間が生じやすいのは、
- 窓や玄関ドアの周辺
- 床と壁のつなぎ目
- 配管や配線の貫通部分
- コンセントやスイッチの周辺
- 天井と壁の接合部分
などです。
夜の間に少しずつ外気が入り続けると、朝には家全体が冷えてしまいます。
断熱材は暖かい上着、気密はその上着のファスナーのようなものです。
どれほど性能の良い上着でも、前が開いたままでは暖かさを保てません。
断熱と気密は、必ずセットで考えることが大切です。
原因3 窓から熱が逃げている
家の中で、熱が大きく出入りする場所の一つが窓です。
窓の性能が十分でなかったり、大きな窓が多かったりすると、夜間に室内の熱が外へ逃げやすくなります。
日中は日差しが入って暖かく感じる窓でも、太陽が沈むと熱が逃げる場所になります。
また、窓の表面温度が下がると、窓の近くの空気が冷やされ、床付近へ流れ込みます。
この冷たい空気が室内へ広がり、家全体の温度を下げる原因になります。
窓は、明るさや眺めだけで選ぶのではなく、
- サッシの材質
- ガラスの性能
- 窓の大きさ
- 設置する方角
- 窓まわりの施工
まで考える必要があります。
原因4 暖房している部屋が限られている
リビングだけを暖房し、廊下やトイレ、脱衣室、寝室は暖めていないという家庭も多いと思います。
この場合、暖房している間はリビングだけが暖かくなります。
しかし、廊下やほかの部屋は冷えたままです。
暖房を止めると、冷えている部屋へリビングの熱が移動し、家全体の温度が早く下がります。
朝起きたときに寝室からリビングへ移動しても、どの部屋も冷えているという状態になります。
本当に暖かい家とは、暖房器具の前にいるときだけ暖かい家ではありません。
住宅性能を整え、家全体の温度差を小さくすることが重要です。
原因5 床・壁・家具まで冷え切っている
朝の寒さは、空気の温度だけが原因ではありません。
床や壁、天井、家具などの表面温度も体感温度に影響します。
夜の間に室内の熱が外へ逃げると、空気だけでなく、家の中にあるものすべてが冷えていきます。
朝に暖房をつけると、空気は比較的早く暖まります。
しかし、冷え切った床や壁、家具が暖まるまでには時間がかかります。
周囲の表面が冷たいままだと、体の熱が奪われるように感じるため、室温計では十分な温度になっていても寒く感じます。
「暖房をつけたのに、なかなか暖かくならない」と感じるのは、家全体が冷え切っていることも原因です。
原因6 暖房を完全に切っている
夜寝るときに暖房を完全に切ると、住宅性能が十分でない家では、室温が早く下がります。
電気代を抑えるために暖房を我慢しても、翌朝、冷え切った家を一気に暖めるために大きなエネルギーが必要になることがあります。
ただし、「暖房を一晩中つければよい」という単純な話ではありません。
暖房の使い方は、家の断熱・気密性能、暖房設備の種類、家族の生活、外気温によって変わります。
大切なのは、暖房を切っても室温が急激に下がりにくい家をつくることです。
住宅性能が整った家は、冷暖房でつくった温度を保ちやすくなります。
原因7 換気と隙間風が区別されていない
家の空気を清潔に保つため、換気は必要です。
しかし、隙間の多い家では、計画した換気以外の場所からも外気が入り込みます。
換気口から必要な量の空気を入れ替えながら、窓や壁の隙間からも冷たい空気が入ると、室温が下がりやすくなります。
気密性能を高めることは、換気を止めることではありません。
家の隙間を減らし、決めた場所から空気を取り入れ、決めた場所から排出する。
計画どおりに換気するためにも、気密性能が大切です。
原因8 家の広さや間取りに暖房計画が合っていない
家の広さや間取りに対して、暖房設備の位置や能力が合っていなければ、家全体を十分に暖められません。
例えば、
- 吹き抜けがある
- リビング階段を採用している
- 大きなLDKがある
- 部屋同士が開放的につながっている
- エアコンの風が家具などで遮られている
といった場合は、空気の流れまで考えた暖房計画が必要です。
吹き抜けや開放的な間取りが悪いわけではありません。
断熱・気密性能と空調計画が整っているかが重要です。
朝の寒さは健康にも関係します
朝起きたときに家全体が冷えていると、布団の中と室内に大きな温度差が生まれます。
寒い部屋で着替え、冷えた廊下を通り、洗面室やトイレへ移動することになります。
特に年齢を重ねるほど、急激な温度変化には注意が必要です。
また、室温が低く、窓や壁の表面が冷たいと、結露が生じやすくなります。
結露を放置すれば、カーテンや窓まわりにカビが発生する原因にもなります。
朝暖かい家は、単に目覚めが快適になるだけではありません。
家族の健康と建物を守ることにもつながります。
今の家でできる対策
既存の住宅でも、朝の寒さを和らげるためにできることがあります。
窓まわりの対策をする
夜はカーテンや断熱性のある窓まわり用品を活用し、窓からの熱の流出を抑えます。結露やカビが発生していないかも確認しましょう。
暖房のタイマーを活用する
起床前に暖房が動き始めるよう設定すると、起きたときの寒さを軽減できます。
暖かい空気を循環させる
サーキュレーターなどを使い、天井付近にたまった暖かい空気を動かします。
明らかな隙間風を確認する
窓や玄関ドアなどから冷気が入っていないか確認します。
日中の日差しを取り入れる
晴れた日はカーテンを開け、日差しの暖かさを利用します。日が沈む前にカーテンを閉めると、得た熱を逃がしにくくなります。
これらは寒さを軽減する方法ですが、家全体の断熱・気密性能を根本的に改善するものではありません。
寒さが強い場合は、窓や断熱の改修を検討する方法もあります。
新築時に確認したいポイント
朝、家全体が冷え切りにくい住宅をつくるためには、設計段階で次の点を確認します。
- 断熱性能は宮崎の暮らしに適しているか
- 天井・壁・床が切れ目なく断熱されているか
- 気密性能をどのように確保するか
- 窓の性能と大きさは適切か
- 冬の日差しを取り入れられるか
- 家全体の温度差を小さくできるか
- 間取りに合った冷暖房計画になっているか
- 計画どおり施工されているか
性能を表す数字だけでなく、実際にどのように施工し、確認するのかまで聞くことが大切です。
朝の暖かさは、暮らしの質を変えます
冬の朝、寒さを我慢して布団から出る。
暖房の前で体が暖まるまで動けない。
その暮らしを、当たり前だと思う必要はありません。
朝起きたときに室温が極端に下がっていなければ、着替えや家事、子どもの登校準備も楽になります。
家族の一日を、穏やかに始めることができます。
高性能住宅が生み出す価値は、性能の数字だけではありません。
こうした毎日の小さな快適さの積み重ねです。
宮崎でも、朝暖かい家はつくれます
朝起きたときに家全体が冷えているのは、夜の間に室内の熱が外へ逃げているからです。
その原因には、
- 断熱性能の不足
- 家の隙間
- 窓からの熱の流出
- 部分的な暖房
- 冷え切った床や壁
- 間取りと暖房計画の不一致
などが関係しています。
私は北海道で約20年間住宅に携わり、外が氷点下でも、住宅性能によって朝の暖かさを保ちやすい家をつくれることを学びました。
宮崎だから、冬の朝の寒さを我慢する必要はありません。
夜につくった暖かさを朝までできるだけ保ち、家族が気持ちよく一日を始められる住まいをつくる。
それが、株式会社ツチモチ・デザインハウス宮崎が目指す「宮崎型高性能住宅」です。








